米国、メキシコ麻薬組織カルテル・デル・ノレステのメンバー2人に制裁

▽トランプ政権は2月、カルテル・デル・ノレステやシナロア・カルテル、ハリスコ新世代など、中南米の8つの麻薬組織を「外国テロ組織」に指定した。
メキシコのシェインバウム大統領(左)とトランプ米大統領(AP通信)

財務省は21日、メキシコの麻薬組織カルテル・デル・ノレステ(旧名ロス・セタス)のメンバー2人に制裁を科した。

この2人は組織のために銃と弾薬の調達を指揮したとされる。

トランプ政権は2月、カルテル・デル・ノレステやシナロア・カルテル、ハリスコ新世代など、中南米の8つの麻薬組織を「外国テロ組織」に指定した。

トランプ(Donald Trump)大統領は不法移民と合成麻薬フェンタニルによる「脅威」を理由に、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく国家非常事態を宣言。メキシコ国境に軍を展開し、軍用機で不法移民を送還するなど、様々な移民・麻薬対策を導入している。

カルテル・デル・ノレステはセタスの残党である。

セタスは元メキシコ軍将校で構成され、2012年に幹部が殺害された後、空中分解。複数の派閥に分裂した。

専門家によると、カルテル・デル・ノレステはかつてセタスが支配していた地域である程度の影響力を保持しているという。

その拠点は米国国境に近い北部ヌエボラレドにある。

ベッセント(Scott Bessent)財務長官は声明で、「政府はこのカルテル幹部に対して、その犯罪行為と忌まわしい暴力行為に対する説明責任を果たす」と述べた。

この2人が米国内で保有する資産は全て凍結され、米国民および企業は2人との取り引きを禁じられる。

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