▽財務省が公表したライセンスのデータによると、シェブロンは4月3日までにベネズエラからの輸出を停止する必要がある。
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トランプ米政権は4日、米石油大手シェブロン社によるベネズエラ産石油の輸出許可を打ち切ると発表した。
財務省が公表したライセンスのデータによると、シェブロンは4月3日までにベネズエラからの輸出を停止する必要がある。
カリフォルニア州に本社を置くシェブロンは米政府によるベネズエラ制裁を免除され、米国内にベネズエラ産石油を輸入・販売することを許可されている。
世界最大の石油埋蔵量を誇るベネズエラの石油採掘事業は第1次トランプ政権時代の経済制裁で行き詰まった。
シェブロンの広報担当は声明で、「弊社はトランプ(Donald Trump)大統領の指示を承知しており、財務省のいかなる指示にも従う」と述べた。
ベネズエラ政府はこの決定に関するコメントを出していない。
トランプ氏は先週、ベネズエラ産石油の輸出許可を今週中に打ち切ると発表。昨年7月のベネズエラ大統領選が民主的な条件を満たしていないと指摘し、マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領を非難していた。
この発表後、ベネズエラ大統領府は「有害で不可解な決定」と声明を出していた。
シェブロンによる石油輸出はベネズエラ全体の石油生産量の4分の1以上を占めている。
マドゥロ氏は2年前、野党と民主的な選挙に向けて協力することに合意。バイデン前政権はこれを受け、制裁を一部緩和し、シェブロンにライセンスを与えた。
しかし、24年7月に行われた大統領選挙は公正でも公平でもなく、マドゥロ氏は先月、対立候補がより多くの票を得たという確かな証拠があるにもかかわらず、3期目をスタートさせた。
野党陣営はマドゥロ政権がシェブロンを通して約40億ドルの外貨を得たと見積もっている。
ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を誇り、かつては南米最大の経済大国であった。しかし、その経済は米政府による制裁とマドゥロ氏の後先考えないバラマキ政策で急速に悪化。GDPはマドゥロ氏が就任した2013年以降、右肩下がりとなり、2021年には10年前の2割以下に落ち込んだ。
現在のGDPはピーク時の4分の1となり、その結果、800万人近くが国外に流出。その多くが他の中南米諸国を経由して米国への移住を目指している。