米国、シナロア・カルテルの派閥「ロス・チャピトス」を外国テロ組織に指定
財務省は声明で、ロス・チャピトスが合成麻薬フェンタニルの取引と生産を助長していると非難した。
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米財務省が9日、メキシコの麻薬組織シナロア・カルテルの一派である「ロス・チャピトス」を「外国テロ組織」に指定した。
財務省は声明で、ロス・チャピトスが合成麻薬フェンタニルの取引と生産を助長していると非難した。
それによると、メキシコの麻薬王「エル・チャポ」ことグスマン(Joaquin Guzman)受刑者の2人の息子(逃亡中)も制裁対象に追加したという。
財務省は声明の中で、「ロス・チャピトスは米国へのフェンタニル密輸の最前線にある、シノアラ・カルテルの強力かつ非常に暴力的な一派である」と述べた。
また同省はロス・チャピトスの同盟組織やメキシコを拠点とする企業からなる地域ネットワークも制裁リストに追加した。
これにより、ロス・チャピトスとその同盟組織・企業が米国で保有する資産は全て凍結された。
米国人は対象の組織・企業との取引を禁じられ、違反すると刑事罰を受ける可能性がある。
フェンタニルは2ミリグラム服用しただけで死に至る可能性があり、その効果はモルヒネの100倍、ヘロインの50倍といわれている。
米国では過去10年間で45万人以上が合成オピオイドの過剰摂取で死亡、数百万人が中毒になっている。その最大の要因がフェンタニルである。
トランプ政権は2月、シナロア・カルテルやハリスコ新世代など、中南米の8つの麻薬組織を外国テロ組織に指定した。