SHARE:

トランプ氏、ベネズエラ大統領との会談示唆、麻薬カルテル取り締まりで緊張高まる

マドゥロ氏は第一次トランプ政権時の2020年、麻薬密売やテロリズムなどに関する共謀罪で、マンハッタン連邦裁判所において、複数の同盟者たちとともに起訴された。
トランプ米大統領(左)とベネズエラのマドゥロ大統領(AP通信)

トランプ(Donald Trump)米大統領は16日、南米ベネズエラの独裁者であるマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領と何らかの協議を行う可能性があると明らかにした。

トランプ氏は記者団に対し、「ベネズエラと話すかもしれない」と語った。

トランプ氏は「マドゥロ氏から会談の要請があったのか?」という記者の質問に対し、「私は誰とでも話しをする。どうなるか様子を見てみよう」と答えた。

ベネズエラ政府はコメントを出していない。

マドゥロ氏は第一次トランプ政権時の2020年、麻薬密売やテロリズムなどに関する共謀罪で、マンハッタン連邦裁判所において、複数の同盟者たちとともに起訴された。

米政府は8月、マドゥロ氏にかけている報奨金を5000万ドルに引き上げた。

マドゥロ氏は米検察当局の告発を「でっち上げ」と主張している。

米海軍の原子力空母ジェラルド・R・フォードは16日、ベネズエラ沖に到着した。

フォードを中核とする空母打撃群はこの海域で活動する部隊に合流。「麻薬密輸船」を取り締まる予定だ。

米海軍は9月、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに19隻の麻薬密輸船を爆撃した。

一連の攻撃による死者は80人にのぼっている。

トランプ氏は麻薬カルテルと戦争状態にあると宣言し、それをテロ組織に指定することで、一連の攻撃を正当化してきた。

これはジョージ・W・ブッシュ政権がテロとの戦争に使用したのと同じ法的権限に基づいている。

フォードの到着により、この海域に展開された艦船は10隻超、要員は約1万2000人に達した。

マドゥロ氏は麻薬密輸船に対する攻撃を非難し、国連安全保障理事会に米国を止めるよう求めている。

一部の専門家はトランプ政権がマドゥロ氏に圧力をかけ、政変を促すために空母打撃群をこの海域に送ったと指摘している。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします