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▽米国では過去10年間で45万人以上が合成オピオイドの過剰摂取で死亡、数百万人が中毒になっている。
オピオイド系薬物(Getty Images)

疾病対策センター(CDC)は20日、薬物の過剰摂取による死亡者が減少に転じたと明らかにした。

CDCが公表した最新の統計によると、2023年の全国の薬物過剰摂取による死亡率は人口10万人あたり31.3人、22年の32.6人から4%減少したという。

死亡率が減少したのは5年前にコロナパンデミックが始まって以来初めて。

米国では過去10年間で45万人以上が合成オピオイドの過剰摂取で死亡、数百万人が中毒になっている。その最大の要因がフェンタニルである。

フェンタニルは2ミリグラム服用しただけで死に至る可能性があり、その効果はモルヒネの100倍、ヘロインの50倍といわれている。

麻薬取締局(DEA)は昨年、捜査官が押収したフェンタニル錠剤の「効力」が弱まっていると発表。これが死亡率の低下につながった可能性がある。

CDCはレポートの中で、「薬物供給が飽和状態になるにつれ、良質なフェンタニルの供給が安定し、多くの人々がフェンタニルに対する耐性を身につけつつあるのかもしれない」と指摘する一方、薬物が危険であることに変わりはないと強調した。

CDCによると、死亡率が最も高いのはウェストバージニア州の10万人あたり81.9人。最も低いのはネブラスカ州の9.0人であった。

さらに、20州で死亡率が減少し、25州で大きな変化がなかった。

死亡率が増加したのはアラバマ、アラスカ、カリフォルニア、ネバダ、オレゴン、ワシントンの6州。

国務省は19日、メキシコの麻薬組織「シナロア・カルテル」や№2の「ハリスコ新世代」など、中南米の麻薬カルテルを外国テロ組織に指定した。

トランプ(Donald Trump)大統領は米国に流入するフェンタニルと不法移民に麻薬カルテルが深く関与しているとして、取り締まりを強化すると公言してきた。

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