米国の麻しん(はしか)感染者1000人超える 2026年2月
麻しんは非常に感染力の強いウイルス性疾患で、感染者の咳やくしゃみで飛散する飛沫や空気中のウイルス粒子を通じて広がる。
ワクチン(Getty-Images)-3.jpg)
米疾病対策センター(CDC)の最新データによると、米国における2026年の麻しん(はしか)確認例が1000件を超え、過去26年間で3度目の大規模な感染拡大となっている。2月27日時点での確定例は1136件、前週に報告された新規感染は154件であった。感染が確認された州は28州となっている。
麻しんは非常に感染力の強いウイルス性疾患で、感染者の咳やくしゃみで飛散する飛沫や空気中のウイルス粒子を通じて広がる。通常は子どもが感染しやすく、発熱や発疹、結膜炎などの症状を引き起こすが、肺炎や脳炎など重篤な合併症を招くこともあるため、公衆衛生上の重大な懸念となっている。
CDCは麻しんの予防に2回のMMR(麻しん・流行性耳下腺炎・風疹)ワクチン接種を推奨し、十分な集団免疫が確保されていれば感染拡大を抑えることが可能だ。しかし近年、ワクチン接種率が低下している地域があり、この傾向が感染拡大を助長しているとの指摘がある。専門家はワクチン接種率を95%以上に維持する必要があるとして、接種促進を強く求めている。
米国における麻しんの流行は2000年に同国で「排除(国内での持続的な感染がない状態)」が達成されて以来、断続的に発生している。過去に1000件を超えた年としては、2019年の1274件、2025年には2000件を超え、2026年はこれを上回る可能性がある。排除達成後の大規模な流行は、低接種率の地域社会を中心に感染が拡大しやすいことを示すものと分析されている。
特に南部や南東部など、一部の州では集団発生が継続し、州保健当局は感染者の隔離や接触者追跡、ワクチン接種キャンペーンの強化などの対策を進めている。また専門家は、学校や医療機関、コミュニティセンターなどで積極的に予防接種の案内を行い、未接種の市民に対して迅速な対応を呼びかけている。
CDCは麻しんの感染拡大について、単に統計上の数値ではなく、ワクチンで防げる疾患が再び蔓延しているという深刻な警鐘であると述べている。特に若年者や免疫不全者、高齢者など弱い立場の人々にとって、麻しん感染は致命的なリスクになり得るとして、地域社会全体での予防対策の重要性を強調している。
米国の保健関係者は麻しんの感染拡大を抑えるためには個々のワクチン接種の判断が重要であるとし、信頼できる医療情報に基づいたワクチン接種の判断を促している。医療現場では引き続き感染状況を監視し、必要に応じて追加の公衆衛生措置を講じる予定である。
