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米国務省、ハイチ政府高官にビザ制限、ギャング支援か

ハイチ暫定大統領評議会と政府はコメントを出していない。
2024年2月7日/ハイチ、首都ポルトープランス(ロイター通信)

米国務省は24日、ギャングやその他犯罪組織を支援した疑いで、ハイチ政府高官にビザ(査証)制限を課すと表明した。

同省は声明で高官の氏名を明らかにせず、「対象の人物が保有するビザは全て取り消される」と説明した。

ハイチ暫定大統領評議会と政府はコメントを出していない。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ氏暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

首都ポルトープランスでは4年ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。大統領のポストは今も空席のままだ。

ポルトープランスの90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

ポルトープランスと周辺地域の暴力は昨年10月頃から激化。アルティボニット県ではグラン・グリフとみられる武装ギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。

ポルトープランスでは現在もギャング連合「ヴィヴ・アンサム(Viv Ansam)」と対立する複数のギャングが民間人を巻き込みながら激しい縄張り争いを繰り広げている。

ポルトープランスのギャングは先週末、在米国大使館に向けて発砲し、米海兵隊が応戦した。

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