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米国「麻しん」流行、感染者1000人に迫る 2026年2月

感染者の大部分はワクチン未接種か接種状況が不明で、CDCの分析では約94%がこの層に含まれているという。
麻しん(はしか)ワクチン(Getty Images)

米国における今年の麻しん(はしか)感染者数が1000人に迫っている。疾病対策センター(CDC)が20日に更新した最新データで明らかになった。それによると、2026年の麻しんの確定症例数は19日時点で982人。アリゾナ、カリフォルニア、コロラド、フロリダ、ジョージア、アイダホ、イリノイ、ケンタッキー、メインなど26州で感染が確認されている。週内だけで72人の新規感染が報告され、過去8年で3度目の1000人超えは避けられない状況だ。

感染者の大部分はワクチン未接種か接種状況が不明で、CDCの分析では約94%がこの層に含まれているという。MMR(麻疹・おたふく・風疹)ワクチンを1回のみ接種した人が3%、推奨される2回接種を受けた人でも4%が感染しているが、ワクチンによる防御効果は依然として高い。CDCは1回接種で約93%の予防効果、2回接種で約97%の予防効果があるとしている。

この流行は2025年末に始まったサウスカロライナ州の大規模なアウトブレイクが背景にある。サウスカロライナ州当局によると、この地域では昨年末から流行が続き、例年比で高い感染者数が報告されている。また、2025年の全国の麻しん症例数は2281人に上り、33年ぶりの高水準となった。これにはテキサス州などでの大規模感染が大きく寄与している。

麻しんは感染力が強いウイルス性疾患で、発熱や発疹、咳、結膜炎などの症状を引き起こすだけでなく、肺炎や脳炎など重篤な合併症を引き起こすことがある。米国はこの排除を宣言していたが、ワクチン接種率の低下に伴い近年再び広がりを見せている。2019–20年度の幼稚園児におけるMMRワクチンの接種率は95.2%であったが、その後低下が続き、2024–25年度には92.5%まで下がっている。これは集団免疫の維持に十分な水準を下回る可能性があるとして、保健当局は懸念を示している。

CDCは引き続き、子供や成人を対象にMMRワクチンの2回接種を強く推奨している。一般的には12〜15カ月で1回目、4〜6歳で2回目の接種が推奨される。また、感染が疑われる地域では早期の診断と隔離対策が重要であり、症状が出た場合は医療機関に相談するよう呼びかけている。

一方、CDCの報告によると、今年報告された麻しん例のうち国際渡航者に関連するものは6件に過ぎず、国内での感染拡大が主な要因となっている。このため、地域社会でのワクチン接種率向上と迅速な公衆衛生対応の重要性が改めて浮き彫りになっている。

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