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米30年物固定住宅ローン金利6%下回る、3年半ぶり 26年2月

30年固定金利の平均利率は今週5.98%となり、6%を下回った。
売り家の看板(Getty Images)

米国の長期住宅ローン(30年固定型)が3年半ぶりに主要な節目である6%を下回ったことが分かった。米住宅金融大手フレディマックが26日に公表した最新データによると、30年固定金利の平均利率は今週5.98%となり、6%を下回った。この水準は直近で見ると2022年9月以来の低さで、高止まりしていた金利の低下傾向が鮮明になった。

フレディマックは声明で、「約3年半ぶりに30年固定金利が5%台に入り、先週の節目をさらに下回った。この金利水準と売り出し住宅の供給改善が相まって、春の住宅購入シーズンに向けた潜在的買い手を市場に呼び込む重要な要素になる」と指摘した。

この金利低下は昨年まで続いた高水準からの改善を意味している。2025年2月の同金利平均は6.76%であったが、今年に入り段階的に低下してきた。今回の6%を割る水準は、パンデミック後の急激な金利上昇と住宅価格の高騰で多くの買い手が市場から遠ざかっていた状況への一定の転機とみられている。

高金利が続いた過去数年間、多くの購買希望者が高いローンを嫌い、購入を控えてきた。また、既存住宅保有者の多くは低金利時代に借りたローンを手放したくないため売却をためらい、結果として住宅市場は供給不足と価格高騰という「ロックイン効果」による停滞が続いていた。今回の金利低下はそうした売り控えを解消する契機になる可能性もあるとの見方が出ている。

専門家は、この金利水準が一時的なものにとどまらず、今後の住宅購入意欲や市場全体の活性化につながるかどうかを注視している。低金利は購入者の返済負担を軽減し、購入可能な物件価格帯を広げる効果があり、結果として住宅販売件数の増加や住宅市場の回復につながる可能性がある。しかし、金利水準だけではなく住宅供給の不足や価格の高さといった構造的な課題は依然として残っている。

一部のアナリストは、金利が6%を下回った心理的影響が大きいとの見方も示している。金利が「5%台」であるという事実は、多くの潜在的買い手にとって購入の後押しとなる可能性があり、特に初めて住宅を購入する若年層などの市場参入を促す要因となる可能性があるという。また、住宅価格の成長率が賃金の伸びより緩やかになってきていることも、購入力にとって追い風となる。

ただし一方で、金利が低下しても必ずしも住宅購入が活発化するとは限らないとの指摘もある。住宅価格が依然として高止まりしている地域が多いことや、ローン審査基準の厳格さ、ローン取得に伴う初期費用の高さなどが買い控えの要因になっている。こうした複合的な要因が解消されなければ、金利低下の効果が限定的になる可能性も残されている。

総じて、米国の住宅ローン市場は2026年の春に向けて転機を迎えつつあり、住宅購入希望者や住宅市場関係者は今後の金利動向や供給動向を注視している。

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