米国移民当局、テネシー州でスペイン語ニュース記者を逮捕
ロドリゲス氏はコロンビア出身で、5年前に合法的に米国へ入国した。観光ビザで入国後、政治亡命を申請し、米国市民の夫との結婚を通じて永住資格の取得手続きを進めていたとされる。
の捜査官(AP通信).jpg)
米南部テネシー州でスペイン語ニュースを担当する記者が移民当局に逮捕され、報道の自由や移民政策を巡る議論が広がっている。
移民税関捜査局(ICE)は今週、テネシー州ナッシュビルでスペイン語メディア「ナッシュビル・ノティシアス」の記者エステファニー・ロドリゲス・フロレス(Estefany Rodríguez Flores)氏を逮捕した。連邦裁判所に提出された資料によると、同氏は車を運転中に停止を求められ、その後ICEの施設に収容された。
ロドリゲス氏はコロンビア出身で、5年前に合法的に米国へ入国した。観光ビザで入国後、政治亡命を申請し、米国市民の夫との結婚を通じて永住資格の取得手続きを進めていたとされる。現在も就労許可を保持しているという。
一方でICE側は、同氏の滞在資格を巡る問題を理由に拘束したとしている。政府の説明では、ロドリゲス氏のビザは2021年に期限切れとなり、事前に発行された行政令状に基づく執行措置だと主張している。裁判の手続きの中で適正な法的手続きが保障されるとしている。
しかし、同氏の弁護士は逮捕の正当性を強く否定している。弁護側は逮捕時に正式な令状は提示されておらず、ICEとの面会予定も後日に設定されていたと説明している。また、これまで移民手続きには協力的だったとして、即時釈放を求めて裁判所に緊急申立てを行った。
ロドリゲス氏は米国の移民取締りや地域の移民コミュニティを取材してきた記者として知られ、とくにICEの活動に批判的な報道を行っていたとされる。今回の拘束について、全米ヒスパニック記者協会などは声明を出し、「ジャーナリズムを萎縮させる可能性がある」として懸念を表明した。
同氏は過去、コロンビアで犯罪報道を行ったことで脅迫を受け、身の安全を理由に米国へ逃れてきたとされる。米国内ではスペイン語話者のコミュニティに向け、移民政策や地域問題を伝える報道活動を続けていた。
事件は移民取締りと報道の自由の関係を巡る問題として注目を集めている。市民団体や同僚記者らは釈放を求める声を上げており、今後の移民裁判の行方が焦点となっている。
