米国の同盟国と敵対国が国連会合でベネズエラ介入を非難
今回の会合は1月3日に実施された米軍によるベネズエラのマドゥロ大統領の拘束を受けて開かれたもので、米国の同盟国と敵対国の双方が米国の行動を強く非難した。
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米国がベネズエラで行った軍事作戦をめぐり、国際社会は5日、国連安全保障理事会の緊急会合で激しい論争を展開した。今回の会合は1月3日に実施された米軍によるベネズエラのマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の拘束を受けて開かれたもので、米国の同盟国と敵対国の双方が米国の行動を強く非難した。
国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長は声明で、今回の米軍作戦が国際法を無視している可能性を「深刻に懸念」していると述べた。また、同種の行動が将来の国際関係に先例を残す恐れがあると警告した。
出席した各国代表からも批判が相次いだ。デンマークの国連大使は、領土の不可侵性は交渉の対象にならないと強調し、力による政治的影響力の行使は容認できないと述べた。コロンビア大使はこの襲撃を「最悪の干渉」を想起させるものだと指摘し、暴力や強制によって民主主義は守れないとの立場を示した。
ロシア大使は米国によるマドゥロ拘束は「無法時代への逆戻り」であり、米国が国際法や主権を無視して他国に介入することを許してはならないと強く批判した。また大使は米国が「世界の裁判官」を自称し、一方的に他国を侵略したり処罰する権利を持つとする考え方は受け入れられないと述べた。
こうした批判は米国の同盟国からも出た。特に、マドゥロ政権の排除自体には理解を示しつつも、フランスなどは平和的な手続きや国際的な協調の重要性を強調し、国際法違反の懸念を表明した。米国の一部同盟国はさらに、米国が国際社会のルールを遵守しつつ行動することの必要性を訴えた。
一方、常任理事国の米国は強く反論した。ウォルツ(Mike Waltz)国連大使は「今回の行動は正当な外科的な法執行作戦であり、麻薬テロリズムに関連した犯罪者を拘束するための措置だった」と説明した。またウォルツ氏は、国連が真剣にその役割を果たすなら、マドゥロを「麻薬テロリスト」として扱うべきだと強調した。
米国は拘束したマドゥロとその妻をニューヨーク州に連行し、連邦裁判所で麻薬テロリズム容疑に基づく起訴手続きを開始している。マドゥロは法廷で無罪を主張したと報じられている。
今回の米国の軍事行動はカラカス沖で展開された軍事プレゼンスや船舶攻撃といった数カ月にわたる圧力の延長線上にあり、トランプ政権はベネズエラの膨大な石油資源を戦略的に活用する意図を示している。これに対しては、ラテンアメリカ諸国を含め、さらなる外交的対話を求める声が根強く上がっている。
米国の今回の行動と国連安保理での議論は、国際法や主権尊重をめぐる論争を引き起こしており、今後の国際秩序に重大な影響を及ぼす可能性がある。
