「新人いじめ」で消防士4人逮捕、水責めも 米フロリダ州
逮捕されたのは19歳から25歳の男女4人。このうち3人は誘拐、強盗、傷害の容疑で、1人は強盗および強盗幇助の容疑で逮捕・起訴された。
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米フロリダ州マリオン郡の消防局に所属する4人の消防職員が同僚で19歳の新人に対する「暴力的ないじめ行為」で逮捕された。警察が27日、明らかにした。
逮捕されたのは19歳から25歳の男女4人。このうち3人は誘拐、強盗、傷害の容疑で、1人は強盗および強盗幇助の容疑で逮捕・起訴された。
事件はマリオン郡内の分署で11月16日に発生。被害者の消防士は24時間勤務中だった。
捜査当局によると、同僚らが被害者の体に油を塗りつけるなどの嫌がらせを始めた。その後、被害者の靴を近くの森に投げ捨て、それを取りに行かせたところを拘束。ベルトで殴る、下着姿にするなどし、携帯のパスワードを聞き出そうとした。
被害者が拒否すると、顔にタオルをかけ、水をかけて窒息状態にする「ウォーターボーディング(水責め)」を3回にわたって行ったという。
被害者は命の危険を感じて抵抗したが、同僚らは笑いながら行為を続けたとの証言もある。
この暴行の結果、4人はいずれも解雇された。
マリオン郡の消防署長は記者会見で、「この職業の根幹に反する行為」であり、「衝撃と失望」を隠せないとコメント。今後、当局の調査結果をもとに、署全体で安全かつ尊重ある職場環境を再構築する方針を示した。
被害者の消防士は配属から5か月で今回の被害にあった。身元は公表されていない。署は被害者に休暇を取るよう提案したが、「仕事がある」として復帰を希望したという。
現在、刑事裁判と並行して、同署は内部調査を進めており、関与した者以外にも事情を知る立場にあった職員の有無や管理体制の不備の有無などを洗い出す計画である。
再発防止のため、署全体の研修と職場環境の見直しも行われる見通しだ。
