米ユナイテッド航空が手荷物料金引き上げ、燃料費の急騰受け
新たな手荷物料金は4月3日以降に購入される航空券から対象となる。
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米航空大手ユナイテッド航空は3日、燃料費の高騰を背景に手荷物料金を引き上げるとともに、プレミアムシートに新たな段階別運賃制度を導入すると発表した。中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇が航空業界のコストを押し上げる中、収益確保に向けた対応の一環とみられる。
新たな手荷物料金は4月3日以降に購入される航空券から対象となる。米国内およびメキシコ、カナダ、中南米路線では手荷物1個目が45ドル、2個目が55ドルとなり、それぞれ10ドル値上げされた。出発24時間以内に預ける場合はさらに5ドルが加算される。値上げは約2年ぶりで、燃料費の急騰が直接的な要因である。
同社のスコット・カービー(Scott Kirby)CEOは声明で、2月末に始まったイラン戦争以降、ジェット燃料価格の上昇によって約4億ドルの追加コストが発生したと説明している。実際、主要拠点における燃料価格は1ガロン当たり約2.5ドルから4.88ドルへと急騰し、航空会社にとって人件費に次ぐ大きな負担となっている。
一方で、すべての利用者が値上げの対象となるわけではない。提携クレジットカード保有者や上級会員、軍関係者、プレミアム客室の利用者などは従来通り無料で荷物1個を預けることができる。また、オンラインで事前に支払う場合の一部割引も維持される。
今回の動きは業界全体の流れとも一致する。米格安航空会社ジェットブルーも同様に手荷物料金を引き上げ、基本運賃の大幅な値上げを避けつつ、オプションサービスで収益を補う戦略が広がっている。
さらにユナイテッド航空はプレミアムシート向けに「ベース」「スタンダード」「フレキシブル」の3段階の運賃体系を新設する。最も安価なベース運賃では座席指定や払い戻しなどの特典が制限される一方、上位運賃では柔軟な変更や追加サービスが含まれる。これはエコノミークラスで一般化している「必要なサービスだけを選択する」方式を上位クラスにも拡大するものだ。
同制度は長距離国際線や米国内の主要路線などから段階的に導入され、年内に拡大される見通しである。ビジネス客など価格に比較的敏感でない層への訴求を強化し、収益の底上げを狙う。
燃料費の不安定な動向が続く中、航空各社は運賃体系や付帯料金の見直しを通じてコスト増を利用者に転嫁し始めている。今回のユナイテッド航空の施策はその象徴的な事例といえる。
