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米シカゴ女子学生射殺事件、不法移民の男逮捕=DHS


事件は3月19日未明、同大学キャンパス近くの公園付近で発生した。
米イリノイ州シカゴで射殺された18歳の女子学生(ABCニュース)

イリノイ州シカゴでロヨラ大学シカゴ(Loyola University Chicago)に通う18歳の女子学生が射殺された事件について、国土安全保障省(DHS)は23日、不法移民の男が逮捕されたと発表した。事件は移民政策と治安をめぐる議論にも波紋を広げている。

事件は3月19日未明、同大学キャンパス近くの公園付近で発生した。警察によると、18歳の女子学生シェリダン・ゴーマン(Sheridan Gorman)さんが友人らと歩いていたところ、男が近づいてきて突然発砲、頭部に被弾した。ゴーマンさんはその場で死亡が確認された。犯行は無差別的だった可能性が指摘されており、動機は明らかになっていない。

逮捕されたのはベネズエラ出身の25歳の男で、殺人や銃器関連など複数の罪に問われている。警察は、容疑者が現場で被害者らのグループに接近して発砲したとみて捜査を進めている。

DHSによると、容疑者は不法入国者で、過去に少なくとも2度当局に拘束されていた。2023年5月に南部国境で拘束後、釈放され、その翌月にはシカゴで万引きの疑いで逮捕されたが、この際も釈放されていたという。さらにこの万引き事件では出廷せず、逮捕状が出ていたことも明らかになっている。

DHSは今回の事件を受け、移民税関捜査局(ICE)が身柄拘束を求める「デテイナー(Detainer)」を発出したと説明し、イリノイ州やシカゴ市当局に対し、容疑者を釈放しないよう求めている。またDHSは、いわゆる「聖域都市」政策や国境管理の不備が事件の背景にあるとの認識を示し、対応の強化を訴えた。

一方で大学側は「痛ましい悲劇だ」として哀悼の意を表明し、学生や教職員に対するカウンセリングなどの支援を行っている。遺族も声明で、将来ある若者の命が突然奪われたことへの深い悲しみを訴えた。

今回の事件は移民の受け入れと治安維持のバランスをめぐる米国内の対立を改めて浮き彫りにした。特にシカゴは連邦政府との連携を制限する政策をとる都市として知られ、今回の事件を契機に制度の是非をめぐる議論が一層激化する可能性がある。

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