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アルゼンチン大統領、トランプ氏と会談へ、スワップライン協議

ミレイ政権はアルゼンチンが中国に数十億ドルの大豆を輸出したことに一部の共和党員がいら立つ中、米国との新たな貿易協定締結を目指している。
2025年9月23日/米ニューヨークの国連本部、トランプ大統領(右)とアルゼンチンのミレイ大統領(ロイター通信)

アルゼンチン政府は9月30日、ミレイ(Javier Milei)大統領が2週間後に米ワシントンDCを訪問し、トランプ(Donald Trump)大統領と会談すると発表した。

ミレイ政権はアルゼンチンが中国に数十億ドルの大豆を輸出したことに一部の共和党員がいら立つ中、米国との新たな貿易協定締結を目指している。

両首脳は世界銀行と国際通貨基金(IMF)がワシントンDCで会合を開く週の10月14日に、ホワイトハウスで会談する予定である。

アルゼンチン外務省は声明で、この会談を「両国の戦略的パートナーシップを強化する新たな機会」と表現した。

ベッセント(Scott Bessent)米財務長官は先週、アルゼンチン中央銀行との間で200億ドルのスワップラインに関する交渉を開始すると発表。アルゼンチンの金融資産はこの発表後、反発した。

スワップラインは中央銀行同士が一定期間、外国通貨を交換できる取り決めであり、金融市場の流動性不足や通貨危機時に資金供給を円滑化するために用いられる。

世界銀行は先週、アルゼンチンへの金融支援を加速すると表明。公的資金と民間投資を組み合わせ、今後数カ月で最大40億ドルを融資し、同国の改革を支援する方針だ。

一方、ミレイ政権は先週、大豆、トウモロコシ、小麦及びバイオディーゼルを含む副産物に対する輸出税を停止する政令を発令。海外販売を加速させ、低迷するアルゼンチンペソを安定化させるために必要不可欠なドル確保を目指していた。

世界有数の穀物供給国であるアルゼンチンは外貨獲得を農業部門に依存している。

穀物の輸出税の停止は10月末まで、または輸出額が70億ドルに達するまで継続する予定であった。しかし、輸出額はわずか2日で上限に達した。

これらの穀物、特に大豆の大半は中国に向かう予定である。

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