◎トランプ氏の起訴後に一部の米メディアが行った世論調査によると、同氏の支持率は下がるどころかむしろ上昇しているようだ。
米国の反抗的なトランプ(Donald Trump)前大統領が13日、フロリダ州マイアミの裁判所に出廷し、スパイ防止法違反を含む37件の重罪すべてで無罪を主張し、全面的に争う姿勢を示した。
自宅の便所に核機密文書などをため込んでいたトランプ氏は米史上初の裁判官と対峙する大統領経験者となった。「俺は無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!」
来年の大統領選で再選を目指すトランプ氏はNYでも起訴されており、ワシントンD.C.やアトランタでも刑事告発に直面している。
トランプ事件を担当する司法省のスミス(Jack Smith)特別検察官は先週、罪状の詳細を明らかにした。
37の罪のうち31件は国防情報に関連するもの。残りは陰謀、妨害、虚偽記載の疑いに関するもので、これらで有罪が確定すれば、数十年の実刑を言い渡される可能性がある。
一部のアナリストはこの裁判が共和党・大統領予備選および本選に影響を与える可能性があるとみている。
しかし、トランプ氏の起訴後に一部の米メディアが行った世論調査によると、同氏の支持率は下がるどころかむしろ上昇しているようだ。
共和党寄りのアナリストは「トランプ氏が再選を果たせば、裁判は極めて不確かなものになる」と主張している。
トランプ氏は裁判所へ向かう車内からソーシャルメディアに声明を投稿。長年にわたる法的苦境にもかかわらず、「自分は何も悪いことをしておらず、政治的な理由で迫害されている」と主張するなど、前大統領らしからぬ威厳をもって罪状認否に臨んだ。
しかし、AP通信によると、法廷で無罪を主張したのは弁護士であり、トランプ氏は黙って座り、眉をひそめ、腕を組み、親指をモジモジ動かしたりしていたようだ。
罪状認否はあっという間に終了。トランプ氏はパスポートを没収されず、写真も撮られなかった。
トランプ氏は歴史的な法的苦境に立たされているにもかかわらず、自信を示し、司法省のスミス特別検察官を「トランプ嫌い」と口撃。2024選で圧倒的勝利を収めると主張した。
報道によると、トランプ氏は13日夜にニュージャージー州ベッドミンスターで演説と資金集めパーティーを開く予定だ。
トランプ氏は本拠地のマイアミを離れる直前に支持者らと懇談。支持者たちは14日に77歳の誕生日を迎えるトランプ氏にハッピーバースデートゥーユーを贈った。
大統領経験者が司法省に平手打ちされたのは初めて。最高機密文書の不適切な扱いで告発されたのも初めである。
先週公開された起訴状によると、37の重罪の多くはスパイ防止法に基づくものである。機密文書をマーアーラゴの寝室、浴室、便所などに違法に保管し、当局の返還要請を無視した...
トランプ氏は政治的迫害の犠牲者として自らを描くという、おなじみのシナリオを展開するとみられる。
一方、司法省のガーランド(Merrick Garland)司法長官はこの事件を特別検察官に一任することで、政治的攻撃から司法省を守ろうとしている。
スミス氏は先週の記者会見で、「この国の法律はひとつであり、すべての人に適用される」と宣言した。「誰であろうと法の上に立つことはできません!」