トランプ氏、アラスカ鉱山道路の建設許可、大統領令に署名
アンブラー鉱区はアラスカ州北西部に位置する鉱物資源の豊富な地域である。特に銅、亜鉛、鉛、金、銀などの多金属鉱床が確認されており、世界的にも注目されている。
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トランプ(Donald Trump)米大統領は6日、国内での銅やその他鉱物の供給を確保するため、アラスカ州アンブラー鉱区へのアクセス道路の建設を許可するよう当局に指示する大統領令に署名した。
ホワイトハウスは声明で、この地域で開発を行う企業の一つであるカナダの トリロジー・メタルズ(Trilogy Metals) に対して3560万ドルの投資を行うことも発表した。
この投資により、米国政府は同社の10%の株式を取得。さらに7.5%の株式を購入するワラントも含まれている。
トリロジーの米国上場株は時間外取引で4.72ドルとなり、2倍以上に急騰した。
トリロジーとオーストラリアのサウス32リミテッドの合弁企業であるアンブラー・メタルズは声明で、「この提携はアンブラー鉱区への強い信頼の表明であり、米国の安全保障と経済の基盤となる国内鉱物開発にとって大きな前進だ」と述べた。
アンブラー鉱区はアラスカ州北西部に位置する鉱物資源の豊富な地域である。特に銅、亜鉛、鉛、金、銀などの多金属鉱床が確認されており、世界的にも注目されている。代表的な鉱床には、アークティック鉱床(Arctic deposit)やボーンサイト鉱床(Bornite deposit)があり、これらは高品位の鉱石を含むとされる。現在、開発に向けた準備が進められており、アンブラー鉱区とハイウェイを結ぶ「アンブラー・ロード(Ambler Road)」の建設計画が議論されている。
しかし、建設は環境保護や先住民族の生活への影響をめぐって賛否が分かれている。鉱区の開発は米国の重要鉱物供給戦略の一環とされる一方で、原生自然の保全とのバランスが問われている。
