トランプ氏、国家安全保障チームと協議、中東情勢緊張

トランプ氏は中東情報の悪化を理由にカナダG7サミットを離脱。帰国次第、国家安全保障チームに会議を開くよう指示していた。
2025年6月17日/米ワシントンDC、エアフォースワンで記者団に話すトランプ大統領(ロイター通信)

ホワイトハウスは17日、トランプ(Donald Trump)大統領が帰国後、国家安全保障チームの顧問らとイスラエル・イラン紛争について協議したと明らかにした。

トランプ氏は中東情報の悪化を理由にカナダG7サミットを離脱。帰国次第、国家安全保障チームに会議を開くよう指示していた。

ABCニュースは政府筋の話しとして、会議は現地時間午後2時20分過ぎに始まったと伝えている。

トランプ氏は17日早朝、エアフォースワンの記者団に対し、イラン指導部と接触したという報道を否定し、「何の連絡も取っておらず、イランと交渉する気分には鳴れない」と語った。

またトランプ氏は過去の核協議を念頭に置き、「これまでイランと交渉してきた。彼らに取引を成立させろと言った」と述べた。「彼らに取引に応じろと言っていた。都市は破壊され、多くの命が失われた。彼らは取引を成立させるべきだった。私は彼らに取引を成立させろと言ったが、今は分からない。交渉する気分ではない」

イスラエル軍は12日夜にイランの核施設と軍事施設に対する攻撃を開始。戦闘機で100か所以上を攻撃した。

イランはこれに報復。テルアビブやエルサレムなどに約100発のミサイルを発射した。

イスラエル軍は先制攻撃に踏み切った理由について、▽イランが核兵器保有を推進していること▽数千発の弾道ミサイルを保持していること▽中東各地の代理勢力への武器と資金の提供を挙げ、これらの脅威を取り除くことと説明している。

イランは国軍のバゲリ(Mohammad Bagheri)参謀総長や革命防衛隊(IRGC)のサラミ(Hossein Salami)司令官ら複数の高官ほか、元原子力庁長官や著名な核科学者6人が死亡したことを確認している。

この衝突により、オマーンで15日に予定されていた米国とイランの6回目の核協議は中止となった。

トランプ氏は記者から「イランが米軍を攻撃する可能性はあるか」と問われ、「手を出したら大変なことになる」と警告した。

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