トランプ大統領の「大きく美しい1つの法案」上院で協議続く、締め切り間近

上院は法案の採決日を明らかにしていない。
2025年6月27日/米ワシントンDC連邦議会議事堂、ベッセント財務長官(AP通信)

7月4日の期限まで1週間、トランプ(Donald Trump)大統領の肝いり政策である減税を含む「大きく美しい1つの法案」を議会で可決させるため、上院共和党が最後の難題について協議を重ねている。

上院共和党議員たちは27日午後、ベッセント(Scott Bessent)財務長官と会談。同氏は会談後、記者団に対し、法案の可決を「今年、私たちが取り組む最も重要な経済課題」と表現した。

ジョンソン(Mike Johnson)下院議長は27日の非公開の昼食会で上院共和党議員たちとトランプビーティフル法案について話し合い、その後記者団に対し、「上院版(一部訂正)の法案はほぼ完成している」と語った。

またジョンソン氏は「多くの重要な問題について素晴らしい議論を行い、最終的な成果に近づいていると感じている」と述べ、下院の事務所に戻った。

上院共和党は州税および地方税に関する条項について議論している。ジョンソン氏は上院がこの問題について、「非常に、非常に解決に近づいていると確信している」と述べた。

上院は法案の採決日を明らかにしていない。

民主党はメディケイド(医療扶助)条項を拒否し、共和党に圧力をかけているが、協議に応じれば拒否権を行使することはないとしている。

共和党は上下両院で多数派となっているが、上院民主党はフィリバスターでこれを阻止することができる。

フィリバスターは議事妨害を意味し、上下両院での可決が必要となる法案を阻止するため、上院の少数派に与えられた権利である。

フィリバスターを終わらせるためには60議席以上の賛成が必要。上院民主党はトランプ氏の「無茶」な提案は阻止するとし、1月末には国際刑事裁判所(ICC)に制裁を科す法案を廃案に追い込んだ。

予算法案がフィリバスターで廃案になったことはない。

トランプ氏は27日、SNSへの投稿で法案の採決を急ぐよう促した。「上院の友人たちへ、どうしても必要なら部屋に閉じこもり、家に帰らず、今週中に取引を終わらせてください」

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