▽トランプ氏は先週、プーチン氏と電話会談し、ウクライナ戦争終結に向けた交渉を直ちに開始することで合意したと明らかにした。
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トランプ(Donald Trump)米大統領は16日、ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領と「非常に近いうちに会うことになる」と明らかにした。
トランプ氏はウクライナ戦争終結に向けた協議がサウジアラビア仲介で進む中、記者団に対し、「時期は未定だが、非常に近いかもしれない」と語った。
トランプ氏は先週、プーチン氏と電話会談し、ウクライナ戦争終結に向けた交渉を直ちに開始することで合意したと明らかにした。
これにより、ウクライナ問題でロシアを孤立させようとする西側の3年間の努力は突然打ち切られた。
ウクライナと他の欧州諸国はトランプ氏がウクライナに不利な形でロシアと取引するのではないかと懸念している。
米露当局者は今後数日間、サウジアラビアで協議を行い、トランプ氏の和平構想を前進させると予想されている。ロシアメディアは18日に米露の高官が協議すると伝えている。
ルビオ(Marco Rubio)国務長官やウォルツ(Mike Waltz)国家安全保障担当補佐官らがサウジを訪問し、この問題についてロシア当局者と協議する予定だ。
トランプ氏は「今月中にプーチン氏と会うか?」という質問に対し、「すぐに実現するだろう」と答えた。
AP通信はホワイトハウス関係者の話しとして、「今月中に米露首脳会談が実現する可能性は50ー50」と報じている。
ルビオ氏は16日、CBSニュースのインタビューで、「このレベルの複雑な戦争は一朝一夕で解決しない」と強調した。
またルビオ氏は「プーチン大統領は先週の電話会談で和平への願望をトランプ大統領に伝えた」と述べた。「プーチン大統領はその旨をトランプ大統領に伝えました。我々はその願いをフォローアップします。ただし、1回の電話でそれが実現するとは思っていません...」
ルビオ氏はサウジでの協議を念頭に置き、「電話一本で平和は生まれない。さらに協議する」と述べた。
ルビオ氏が早期停戦への期待を抑えようとする中、トランプ氏は記者団に対し、「プーチン大統領は戦争を終わらせたいと考えている」と自信を示した。「彼らは大きな、強力なマシンを持っている。彼らはヒトラーを倒し、ナポレオンを倒した。彼らは長い間戦ってきた。彼らは以前にもそうしてきた。しかし、彼は戦いをやめたいと思っていると思う。彼は戦いをやめるだろう...」
トランプ氏は「ロシアはウクライナの全領土併合を狙っていると思うか?」という質問に対し、「私も同じ質問をしたことがあり、もしそうなら大きな問題だ」と答えた。
ロシアは2022年2月にウクライナに侵攻。ウクライナの約5分の1の領土を占拠している。
ロシアは以前、和平が成立した場合、ウクライナに領土を割譲し、永世中立国になることを要求していた。
ウクライナは2014年に併合されたクリミア半島を含む占領地からの撤退を要求。ロシアの再攻撃を防ぐためにNATO加盟もしくは同等の安全保障を求めている。
ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は14日、和平交渉を巡り、協議すべきロシア当局者はプーチン氏ただ1人であり、その条件として「トランプ氏や欧州首脳と共通計画で合意した後」と強調した。