◎容疑者は58歳のライアン・ウェズリー・ルースと特定された。
米フロリダ州ウェストパームビーチのトランプ・インターナショナル・ゴルフコースの近くで発生した発砲事件について、トランプ(Donald Trump)前大統領の暗殺を試みたとされる58歳の容疑者が逮捕された。
大統領警護隊(シークレットサービス)によると、事件は午後2時前に発生。トランプ氏は同ゴルフコース内でゴルフをしていた。同氏にケガはなかった。
ABCニュースは情報筋の話しとして、シークレットサービスの捜査官がAK-47ライフルを持ってゴルフ場近くに潜伏していた容疑者に向かって発砲、その後容疑者を拘束したと伝えている。
容疑者は58歳のライアン・ウェズリー・ルース(Ryan Wesley Routh)と特定された。
ABCによると、容疑者はノースカロライナ州とハワイ州で暮らしていたことがあるという。
CNNは連邦捜査局(FBI)に近い関係者の話しとして、「容疑者がトランプ氏に不満を募らせていたという証拠は今のところ確認できておらず、携帯電話を解析するなど、慎重に捜査している」と伝えている。
ABCもFBIが容疑者の経歴やソーシャルメディアへの投稿、旅行歴、犯罪歴の有無を調べていると報じた。
トランプ陣営の報道官はトランプ氏の無事を確認し、「無傷である」と述べた。
トランプ氏は7月、ペンシルベニア州の共和党集会中に右耳を撃たれ負傷。シークレットサービスは会場外の高い位置から狙撃した容疑者をその場で射殺した。
パームビーチ郡の保安官事務所は午後の記者会見で、「容疑者はトランプ氏から300〜500ヤード(275~476メートル)まで接近し、シークレットサービスに発見され、銃を捨てて逃走する前に捜査官が4〜6発発砲した」と明らかにした。
容疑者がトランプ氏に狙いを定めていたかどうかは不明だ。
ABCは情報筋の話しとして、「シークレットサービスの捜査官はフェンス越しに容疑者のライフルを確認した後、容疑者に向けて発砲した」と伝えている。
シークレットサービスの発砲後、容疑者は車に乗り込み逃亡。目撃者がナンバーを通報したという。その後、容疑者は身柄を拘束された。
警察は容疑者の認否を明らかにしていない。
現地メディアによると、現場からはAK-47ライフルとともに、GoProカメラ、セラミックタイルが入った2つのバックパック、薬莢などが発見されたという。