▽地球上で最も人種差別的な南アフリカの白人が、なぜ米国の政治について発言しているんだ?
トランプ(Donald Trump)次期米大統領の盟友であるスティーブ・バノン(Steve Bannon)氏が新政権の閣僚候補であるマスク(Elon Musk)氏をホワイトハウスから「追い出す」と約束した。
バノン氏は12日、イタリアメディアのインタビューで、「あの男は自分の利益以外に興味がないとんでもない悪人であり、私は奴を倒すことだけを考えている」と語った。
「あの男は本当の悪人、邪悪だ。私は奴を倒すと誓っている。私は以前、マスクが提供する資金を容認する用意があった。しかし、これ以上は容認できない...」
またバノン氏はマスク氏が高度な技術を持つ外国人労働者を採用するためのH-1B就労ビザを公に擁護したことについて、「南アフリカ生まれで米国に帰化したマスクは生まれ故郷に帰るべきだ」と主張した。
「地球上で最も人種差別的な南アフリカの白人が、なぜ米国の政治について発言しているんだ?」
H-1B就労ビザは専門技術者として米国に一時的に就労を基に滞在する場合を対象としたビザ。延長も含めると合計6年間の滞在が可能となり、一定の条件をもとに7年目以降も申請可能だ。
トランプ氏は不法移民を一掃すると公言しているが、米国に利益をもたらす優秀な外国人技術者の受け入れには寛容な姿勢を示している。
トランプ氏は先月、インド系米国人のベンチャーキャピタリスト、クリシュナン(Sriram Krishnan)氏を次期政権の人工知能(AI)に関する政策顧問に指名。極右やナショナリストのMAGA信者たちはこの決定に猛反発し、分裂が表面化した。
マスク氏はクリシュナン氏を「超優秀なナイスガイ」と呼んでいる。
米国の市民権を取得する前にH-1Bビザを取得していたマスク氏はシリコンバレーで働く優秀な外国人労働者に対する批判を一掃。「あなた方には到底理解できない世界だ」と応戦した。
一方、トランプ氏は第一次政権中にH-1Bビザの発給を制限する措置をとったにもかかわらず、マスク氏のコメントに同調し、同ビザを「偉大なプログラム」と呼んだ。「優秀な頭脳を歓迎します...」