米国土安全保障長官がメキシコ大統領を非難「暴動煽った」と主張

2025年3月28日/メキシコ、首都メキシコシティ、シェインバウム大統領(右)とノーム米国土安全保障長官(ロイター通信)

米国のノーム(Kristi Noem)国土安全保障長官は10日、メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領がカリフォルニア州ロサンゼルスの暴動を煽ったと主張した。

シェインバウム氏は9日の定例会見でロスの抗議デモが暴動に発展したことを非難し、米政府に対し、憲法と法律に基づいて移民の送還手続きを行うよう促していた。

ノーム氏はホワイトハウスの記者団に対し、「シェインバウム大統領はロサンゼルスの抗議デモを奨励する発言を行った」と語った。

またノーム氏はシェインバウム氏がデモを煽ったと主張。「米国市民は平和的に抗議する権利を有しているが、このような暴力は受け入れられない」と述べた。

シェインバウム氏はこの発言を受け、X(旧ツイッター)に声明を投稿。ノーム氏の発言は誤りであると反論した。

またシェインバウム氏は暴力的なデモを非難すると強調。「米側の誤解が解けることを確信している」と述べた。

ロサンゼルスでは先週末、移民税関捜査局(ICE)の摘発作戦に抗議するデモが激化し、一部の暴徒が機動隊と衝突した。

ICEの捜査官は6日、ロサンゼルス市内の複数の地区を捜索し、子供を含む数百人の移民を拘束した。

これに反発した多くの市民が抗議デモを行い、一部の暴徒が機動隊と衝突。逮捕者が出る事態となった。

メキシコ外務省によると、ロサンゼルスでの最近の移民取り締まりにより、少なくとも42人のメキシコ人が4つの施設に収容され、4人が強制送還されたという。

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