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トランプ関税、2025年の米世帯の負担1000ドル増=調査団体

トランプ政権が課している関税は主に電気製品や玩具、自動車といった輸入品や、海外から輸入される食品などの価格を押し上げた。
2025年4月2日/米ワシントンDCホワイトハウス、相互関税を説明するトランプ大統領(AP通信)

トランプ(Donald Trump)大統領が実施している関税政策は、2025年に平均的な米国の家庭におよそ1000ドルの負担を強いた。非営利の調査機関であるタックス・ファウンデーション(Tax Foundation)が9日、明らかにした。

それによると、トランプ政権が課している関税は主に電気製品や玩具、自動車といった輸入品や、海外から輸入される食品などの価格を押し上げた。これらの価格上昇が消費者の生活費に跳ね返り、結果として1世帯あたり平均1000ドルもの追加コストが発生したという。

この負担は2026年にはさらに増える可能性があり、現行の関税措置が維持されれば世帯あたり約1300ドルに上昇する見込みだとタックス・ファウンデーションは指摘している。関税収入の合計は2025年に約2640億ドルに達したが、家庭が負担するコストが税収を上回る形となっている。調査は今回の関税政策が「GDP比で見た場合、1993年以来最大の米国の税率引き上げ」とも形容している。

トランプ政権は関税を通じて貿易赤字の是正や国内産業保護を掲げてきたが、物価全般の上昇圧力に対しては賛否が分かれている。税財政に関する専門家は、関税が最終的に消費者価格に転嫁される構造があり、低・中所得層にとって家計の重荷になりやすい点を指摘する。世論調査でも多くの米国民が関税がインフレ圧力を強め、生活費を押し上げていると答えている。

一方で、ホワイトハウスは関税政策について、インフレ率が鈍化しつつあることや実質賃金の上昇、GDP成長の継続などを理由に防御的な立場を取っている。しかし、関税が消費者や企業にもたらす影響については、経済界や労働者団体からの批判が根強い。専門家は関税拡大が長期的な価格上昇や供給コストの増加を招く可能性を指摘し、今後の政策動向とその経済的帰結に注目が集まっている。

トランプ政権は就任以来、自由貿易秩序からの転換を掲げ、米国への輸入品に対して関税率を引き上げてきた。これには中国やカナダ、メキシコなど主要貿易相手国に対する幅広い関税措置が含まれている。一部の経済研究では、関税が米国の消費者に不利な価格変動をもたらし、長期的には国内の競争力に影響を与えるとの見解も示されている。

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