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トランプ氏、イラン発電所への攻撃を5日間延期「対話継続している」


トランプ氏は声明で、米国とイランが現在「対話を継続している」と述べ、イラン側が合意を望んでいるとの認識を示した。
2026年3月23日/記者団の取材に応じるトランプ米大統領(AP通信)

トランプ(Donald Trump)大統領は23日、イランとの衝突が続く中で「尊敬されるイランの指導者」と米側が協議していると述べ、イランの発電所などへの攻撃を5日間延期すると表明した。トランプ氏はこの決定について、交渉が「生産的で非常に良い対話」であったとして、今後の進展に期待を示したが、イラン側はこれを全面的に否定している。

トランプ氏は声明で、米国とイランが現在「対話を継続している」と述べ、イラン側が合意を望んでいるとの認識を示した。また、これまでホルムズ海峡封鎖を解除しなければイランの発電所を攻撃するとしていた48時間の期限を、今回の発言に合わせて5日間延長すると発表した。米側はこの間に交渉を進め、戦闘終結や安全保障の合意形成を目指す考えだとしている。

トランプ氏は交渉の成果として、イランが核開発に関連するウラン濃縮を放棄する可能性や、ホルムズ海峡の安全な通航を再確保する意向を示唆したと述べたが、具体的な条件や合意内容についての詳細は明らかにしていない。米ホワイトハウスは協議の進展が確認できなければ攻撃計画を再開する用意もあるとしており、今回の延期は恒久的なものではないことを強調している。

しかし、イラン政府と国営メディアはトランプ氏の発表を真っ向から否定。米国との協議や交渉が実際に行われた事実はないと反論した。イラン外務省は声明で、トランプ氏の発言を「偽情報」「操作されたニュース」と呼び、米側が市場や国際社会への影響を意図して誇張しているとの見方を示した。イラン側は引き続き自国の核計画は平和目的に限られると強調し、譲歩の意思はないとしている。

この発表は、米イスラエルによる対イラン軍事行動が開始されてから4週間が経過したタイミングで行われた。これまでの戦闘ではイラン国内外で多数の死傷者が出ており、民間インフラやエネルギー施設への被害も報告されている。ホルムズ海峡の封鎖により原油輸送が停滞し、世界のエネルギー市場にも大きな影響が出ている。トランプ氏はこの状況を受けて市場の安定を図るとともに、外交的解決の道を模索しているとの姿勢を示した。

国際社会では、トルコやエジプトなど複数の国が仲介役を果たす可能性について言及し、停戦や包括的な合意に向けた動きが注目されている。ただし、双方の主張には大きな隔たりがあり、実際の交渉がどこまで進展しているかは依然として不透明だ。専門家は、期限延長によって緊張が一時的に緩和されたとしても、恒久的な平和への道筋が確立されたわけではないと指摘している。

トランプ政権は今後もイランとの対話を進める方針を示しているが、イラン側の否定的な反応もあり、双方の溝を埋めるにはさらなる外交努力が求められている。

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