◎ニューヨークの検察当局は、トランプ・オーガナイゼーションと同社の最高財務責任者を務めるアレン・ヴァイセルバーグ氏をまもなく起訴する予定。
米主要メディアによると、ニューヨークの検察当局はトランプ・オーガナイゼーションと同社の最高財務責任者を務めるアレン・ヴァイセルバーグ氏をまもなく起訴する予定だという。
ABCニュースは、「起訴状および容疑は7月1日午後(現地時間)に明らかになる予定で、ヴァイゼルバーグ氏とトランプ・オーガナイゼーションの代表が法廷に出廷する予定」と報じた。
同社とヴァイセルバーグ氏は脱税で起訴されると予想されている。AP通信は、「アパート、車、学校の授業料など、同社が経営幹部に与えた報酬に関連する税違反の疑いが含まれる」と報じた。
マンハッタン地方検事局はイヴァンカ・トランプ氏に支払われた現金を含む、トランプ・オーガナイゼーションの数百万ドルの税控除の妥当性などを調査していた。
ニューヨーク・タイムズ紙は昨年、「トランプ大統領は将来の減税のために、残損失の繰り越しを可能とする税法を利用している」と報じた。マイアミ近郊にあるトランプ前大統領所有のゴルフリゾート、トランプ・ナショナル・ドラルは2012年の購入以来、計1億6,230万ドルの損失を計上している。スコットランドとアイルランドのゴルフコースの合計損失は6,360万ドルだった。
また、イヴァンカ氏の所有するコンサルティング会社は2017年の財務諸表で747,622ドルを受けとったと報告し、同年、トランプ・オーガナイゼーションは、ホテルプロジェクトの税額控除として747,622ドルのコンサルティング料を計上していた。
ウォール・ストリート・ジャーナルは今回の事件を最初に報じたが、情報筋は進行中の捜査について話すことを許可されておらず、匿名を条件に必要最低限の情報を提供したという。
トランプ・オーガナイゼーションとマンハッタン地方検事局のスポークスパーソンはコメントを拒否した。
トランプ前大統領の個人弁護士を務めるロナルド・フィッシュケッティ氏は先週の声明で、「地方検事局はとんでもないことをしている」と主張した。「とんでもないことです。検事局が民間企業の従業員の報酬や福利厚生を標的にするなどあり得ません。本当にとんでもない。完全にとんでもない事件です...」
主要メディアによると、トランプ前大統領が今回の刑事告発の対象になる可能性はほぼゼロだという。トランプ前大統領は全ての不正行為を否定し、検察官の捜査を「政治的動機によるもの」と却下し、告発を「アメリカ史上最大の魔女狩り」と呼んだ。
ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官はマンハッタン地方検事局のサイラス・ヴァンスJr.検事長と協力して捜査を進めており、先月中頃に「捜査は民事のレベルを超えた」と述べていた。