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トランプ氏、イランに対するホルムズ海峡開放期限を再延長


米国は当初、イランが48時間以内に海峡を開放しなければ発電施設などへの攻撃に踏み切ると警告していたが、軍事行動を一時見送る判断となった。
2026年3月26日/米ワシントンDCホワイトハウス、トランプ大統領(AP通信)

トランプ(Donald Trump)米大統領は26日、イランに対して求めているホルムズ海峡の開放期限を再び延長した。期限延長は2度目で、交渉の継続を優先する姿勢を示した。米国は当初、イランが48時間以内に海峡を開放しなければ発電施設などへの攻撃に踏み切ると警告していたが、軍事行動を一時見送る判断となった。

今回の延長により、米国は少なくとも4月上旬までイランのエネルギー関連施設への攻撃を控える見通しである。トランプ氏はホワイトハウスの記者団に対し、交渉が「進展している」と強調し、外交的解決の余地が残されているとの認識を示した。一方で、イランに対しては引き続き強い圧力をかけ、期限内に具体的な対応がなければ軍事措置に踏み切る可能性も示唆している。

ホルムズ海峡は世界の原油輸送の約2割が通過する要衝であり、その封鎖は国際経済に深刻な影響を及ぼしている。実際、海峡封鎖を受けて原油価格は上昇し、金融市場も大きく動揺している。各国はエネルギー供給の不安定化に強い懸念を示し、国際社会全体が事態の推移を注視している。

今回の危機は2月末に始まった米国・イスラエルとイランの軍事衝突を背景としている。イランは攻撃への報復としてホルムズ海峡を事実上封鎖し、米国はこれを解除させるため軍事圧力と外交交渉を並行して進めてきた。トランプ政権は当初、48時間以内の開放を求める最後通牒を出していたが、その後、交渉入りを理由に期限を段階的に延長している。

一方、交渉の行方は依然として不透明である。米側はイランが協議に前向きだと主張するが、イラン側は提案を一方的だとして反発し、停戦や主権尊重などを条件に掲げている。間接交渉はパキスタンなど第三国を介して行われているものの、双方の立場の隔たりは大きい。

さらに、現地では軍事衝突も続いており、地域の緊張は依然として高い。イスラエルによる攻撃やイランの報復が相次ぎ、全面戦争に発展する可能性も指摘されている。こうした中での期限再延長は衝突拡大を回避するための時間稼ぎとの見方もある。

トランプ政権の対応は軍事的圧力と外交の両面を組み合わせた戦略といえる。全面衝突を避けつつ、イランに譲歩を迫る狙いがあるが、交渉が決裂すれば再び軍事行動に踏み切る可能性が残る。ホルムズ海峡の安全確保とエネルギー供給の安定を巡り、国際社会は引き続き緊張の行方を見守る状況にある。

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