SHARE:

トランプ氏、2027会計年度の軍事予算1.5兆ドル要求、過去最大

これは、議会が承認した2026会計年度の9010億ドル(約141兆円)から67%の大幅な増額となる数字で、米国史上最大規模の防衛予算となる。
2026年1月6日/米ワシントンDC、トランプ大統領(AP通信)

トランプ(Donald Trump)大統領は7日、2027会計年度の連邦軍事予算について、1兆5000億ドル(約235兆円)とするよう議会に要請すると表明した。これは、議会が承認した2026会計年度の9010億ドル(約141兆円)から67%の大幅な増額となる数字で、米国史上最大規模の防衛予算となる。

トランプ氏は自身のSNSに声明を投稿。上院議員や下院議員、行政の幹部らとの「長く困難な交渉」の末にこの額を決定したと説明し、「非常に混乱し危険な時代」に対応するために軍事力の強化が不可欠だと強調した。1.5兆ドルという巨額予算は、米国が世界の安全保障環境の不確実性に直面していることを反映したものだとしている。

トランプ氏は追加の軍事支出が「Dream Military(夢の軍隊)」の構築につながり、どのような敵に対しても米国を安全に保つことができると強調。関税収入の増加によりこの支出が可能になるとの見解を示した。またトランプ氏は、外国からの輸入品に対する関税政策が財政面での余裕を生み出し、それが軍事費拡大を支える財源になると主張した。しかし、関税だけで大幅な軍事費の増加を賄うのは困難だとの指摘も出ている。

今回の予算提案は、ベネズエラ大統領の拘束や、グリーンランド領有の可能性に関する議論など、最近の米国の軍事・外交活動の高まりと軌を一にしている。トランプ政権はこうした一連の行動を安全保障戦略の一環と位置づけている。

この発表を受け、航空宇宙大手ロッキード・マーチンやゼネラル・ダイナミクス、RTX(旧レイセオン・テクノロジーズ)など大手防衛関連企業の株価は軒並み上昇した。市場では軍事予算の増額がこれら企業の収益を押し上げるとの期待が高まっている。

ただし、提案された1.5兆ドルはあくまで大統領の要請であり、実際の執行には議会の承認が必要である。共和党が上院・下院ともに僅かながら過半数を占めているものの、巨額予算をめぐる政治的な駆け引きや、財政赤字への懸念を抱く議員からの反発が予想される。

民主党側や財政保守派からは、債務の増大を懸念する声が出ており、関税収入の見込みや軍事拡大の優先順位についての議論が今後の焦点となる見通しだ。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします