◎トリー市長はまっすぐな性格で知られる穏健派で、違法薬物使用や飲酒トラブルなどのスキャンダルで有名になった故フォード前トロント市長とはほぼ正反対の「堅物」だった。
カナダの最大都市トロントの市長が10日、元職員と不倫関係にあったことを認め、辞任した。
トリー(John Tory)市長は10日遅くの記者会見で、「自分のオフィスで働いていた元職員と関係を持った」と語った。
地元メディアによると、トリー氏はまっすぐな性格で知られる穏健派で、違法薬物使用や飲酒トラブルなどのスキャンダルで有名になった故フォード(Rob Ford)前トロント市長とはほぼ正反対の「堅物」だったという。
フォード氏は泥酔状態でコカインを摂取したり、泥酔状態で「あいつを殺す!」などと叫んだことで知られる。
トリー氏は地元紙トロントスターの報道が事実であることを認め、「関係を持ったのは私の過ちだと認識している」と語った。
またトリー氏は、「私はコロナ拡大時、責任を果たすために40年以上連れ添った妻と長期間離れて生活していた」と述べた。
「私は過ちを振り返り、反省し、家族の信頼を取り戻す時間を確保するために退任することとしました...」
トリー氏は2014年、フォード氏のトラブルで「トロント市長はどうしようもない奴だ」と市民に思われるようになったことに懸念を示し、「市長の威厳を取り戻すために馬車馬のように働く」と公約。初当選を果たし、最近3期目を勝ち取ったばかりだった。
フォード氏は2016年に癌で死去した。
トリー氏は「市民に深くお詫び申し上げます」と述べ、会見場を後にした。