◎窃盗団は航空大手エア・カナダに偽の書類を提示し、コンテナを持ち去ったとされる。
カナダの捜査当局は17日、トロント国際空港で1年前に発生した盗難事件に関与した容疑者9人が起訴される予定であると明らかにした。
この盗難事件は1年前の4月17日に発生。金塊などが入ったコンテナが盗まれた。
トロント警察は17日の記者会見で、「窃盗団は2000万カナダドル(約22億4000万円)以上に相当する6600個の金の延べ棒と250万カナダドル相当の外貨を強奪した」と明らかにした。
それによると、金塊は溶かされ、違法銃器の購入に使われたという。
逮捕されたのは航空大手エア・カナダの倉庫の従業員や窃盗後に空港の貨物倉庫を警察に案内したエア・カナダの元マネージャーなど。宝石店のオーナーとされる人物も逮捕されている。
トロント警察の報道官は「この事件はセンセーショナルなもので、冗談めかして言うなら、ネットフリックスのドラマのようだ」と語った。
それによると、金の延べ棒の重量は419キログラム。外貨はスイス・チューリヒで作られたものだった。
コンテナはエア・カナダの貨物機から降ろされた後、持ち去られた。警察はその後、コンテナに入っていた一部の貴重品を発見、押収したと報告していた。
コンテナの所有者である米国の企業はコンテナを適切に管理しなかったとしてエア・カナダを提訴している。
トロント警察によると、持ち去らされた2000万カナダドル超のうち、回収されたのは9万カナダドルのみだという。
カナダ放送協会(CBC)は関係者の話しとして、「捜査は続いており、空港の警備責任者が事情聴取を受けたという情報もある」と伝えている。
窃盗団はエア・カナダに偽の書類を提示し、コンテナを持ち去ったとされる。