アメリカン航空機の着陸装置内で密航者死亡 米ノースカロライナ州
28日の午前9時ごろ、航空機の整備作業員が遺体を発見し、空港警察が現場で死亡を確認した。
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欧州から米ノースカロライナ州シャーロットの空港に到着したアメリカン航空機の着陸装置内で密航者が死亡した状態で発見された。警察が29日、明らかにした。
それによると、28日の午前9時ごろ、航空機の整備作業員が遺体を発見し、空港警察が現場で死亡を確認したという。
アメリカン航空はABCニュースの取材に対し、「警察の捜査に協力している」と述べた。
シャーロット空港当局は事件を把握していると表明。「空港は通常通り営業している」と付け加えた。
遺体の身元や性別、どこから乗り込んだかは分かっていない。
民間旅客機の着陸装置(ランディングギア)内に密航して生存する可能性は極めて低い。まず、この部分は与圧も空調もされておらず、高度1万メートル以上を飛行する際の気温はマイナス50度以下に達する。また、酸素もほとんどなく、高山病や低酸素症によって意識を失う危険がある。
仮に意識を保てたとしても、極寒の中で数時間を過ごすのは非常に困難だ。さらに、着陸時にはランディングギアが展開される際に強い衝撃や振動が加わり、体が機械に挟まれたり地面に投げ出されたりする恐れもある。過去には極めて稀に生存例が報告されたこともあるが、それは例外的な幸運に過ぎず、ほとんどのケースでは離陸後すぐに命を落としている。