コーヒー価格高騰、アメリカ人の日常生活が変わる
飲食店向け決済プラットフォームのデータでは、ホットコーヒーの全米の中央値価格は25年12月時点で約3.61ドル(約550円)、コールドブリューは約5.55ドル(約850円)となっている。
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米国ではこの数年、コーヒー価格の高騰が消費者の日常習慣に大きな変化をもたらしている。政府が発表した最新の消費者物価指数(CPI)によると、2026年1月のコーヒー価格は前年同月比で約18.3%上昇し、過去5年間では約47%もの大幅な値上がりとなっている。
この価格高騰を背景に、長年毎朝コーヒーを欠かさなかったというワシントンDC在住の35歳の女性チャンドラ・ドネルソン(Chandra Donelson)さんは日課だったカフェ巡りをやめた。「毎日続けていた習慣だが、今はもう違う」と語る。
アイダホ州在住のリズ・スウィーニー(Liz Sweeney)さんも、かつては自宅で1日に3杯コーヒーを飲み、外出時は必ずカフェに立ち寄っていたという。しかし、価格が上昇し始めてからはカフェを控え、自宅での1杯だけに減らした。その代わりに、カフェインを補うためにダイエットコーラや、マクドナルドで安価なコーヒーを注文することにしている。
ミネソタ州のダン・デボーン(Dan DeBono)さんも夫婦で住宅購入のために節約を意識し、コーヒーショップの利用を減らした。以前は2ドル程度だったコーヒー代が5〜6ドルに上がったといい、代わりにスーパーで購入したインスタントコーヒーを淹れて職場へ持参している。
飲食店向け決済プラットフォームのデータでは、ホットコーヒーの全米の中央値価格は25年12月時点で約3.61ドル(約550円)、コールドブリューは約5.55ドル(約850円)となっている。価格は地域によって幅があり、都市部や人気チェーン店ではさらに高くなるケースもあるという。
米国で消費されるコーヒーのほとんどは輸入品で、供給側の要因が価格上昇の背景にある。主要な生産国であるブラジルやベトナム、インドネシアでは異常気象や干ばつ、大雨などが収穫量に影響を与えているほか、2025年には一時的に輸入関税が課されるなどの影響もあったが、その後撤廃された。
全国コーヒー協会によると、米国人の約3分の2が毎日コーヒーを飲んでおり、習慣としての消費は依然として高い。しかし、物価全般の上昇と合わせてコーヒー価格の高騰が家計に重くのしかかり、多くの人が購入方法や飲み方を見直すようになっている。
ノースカロライナ州の55歳女性、シャロン・クックスィー(Sharon Cooksey)さんは、以前は週の大半を地元のスターバックスでキャラメルラテを楽しんでいたが、昨年から大幅に外出を控え、自宅でスターバックスの豆を淹れる方法に切り替えた。その後さらに安価なブランドに乗り換え、約40%安いコーヒー豆を選ぶようになった。
自宅で淹れたコーヒーは味も良いと感じるようになったというクックスィーさんは、「カフェが恋しいが、経済的な負担を考えれば自宅で十分だ」と語った。
