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米議会上院、トランプ政権の「麻薬密輸船」攻撃を制限する法案採決へ

米海軍は9月、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに15隻の麻薬密輸船を爆撃した。
トランプ米大統領(左)とベネズエラのマドゥロ大統領(Getty Images/AFP通信)

米連邦議会上院が6日、海軍による「麻薬密輸船」への攻撃を制限する法案を採決する。

法案を起草したバージニア州選出のケイン(Tim Kaine、民主党)議員はX(旧ツイッター)への投稿で、「連邦議会は攻撃を認める権限をトランプ政権に委譲し続けることにウンザリしている」と書いた。

海軍は9月、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに15隻の麻薬密輸船を爆撃した。

一連の攻撃による死者は66人にのぼっている。

トランプ(Donald Trump)大統領は麻薬カルテルと戦争状態にあると宣言し、それをテロ組織に指定することで、一連の攻撃を正当化してきた。

これはジョージ・W・ブッシュ政権がテロとの戦争に使用したのと同じ法的権限に基づいている。

民主党はこのような攻撃を実行するにあたり、議会により強力な権限を与えるよう求めている。

共和党の一部議員もカリブ海および東太平洋における麻薬密輸船への攻撃が続いていることについて、トランプ政権により多くの情報を提供するよう求めてきた。

法案は攻撃を行う際、議会の承認を必要とするとし、ベネズエラ領土への攻撃を未然に防ぐ内容となっている。

法案は反対多数で否決される見通しだ。

民主党は先月にも同様の法案を提出。賛成48ー反対51で否決された。

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