◎12人近くの議員(州議会議員含む)がバイデン氏と民主党を非難している。
一部の米共和党員は14日、バイデン(Joe Biden)大統領が13日のトランプ(Donald Trump)前大統領銃撃事件を扇動したと主張した。
現地メディアによると、12人近くの議員(州議会議員含む)がバイデン氏と民主党を非難している。
トランプ氏は13日、ペンシルベニア州の選挙集会で右耳を撃たれ負傷。陣営によると、トランプ氏はその日のうちに病院を退院した。
シークレットサービスは集会会場の外の高い位置から狙撃した20歳の男を射殺した。
バイデン氏が事件を扇動したと主張する共和党員の多くが、バイデン氏が民主党献金者と電話で話した際の発言を非難している。
AP通信によると、バイデン氏は献金者に対し、「私には仕事がある。トランプに一泡吹かせる時だ」と述べたとされる。
バイデン氏は13日、銃撃を非難し、このような暴力は絶対に許さないと表明。当局に選挙集会の警備方針や体制を見直すよう命じた。
バイデン氏は様々な場で「トランプを倒す」と述べている。一部の共和党員はこういった発言が今回の事件につながったと主張しているようだ。
ジョージア州選出のコリンズ(Mike Collins)下院議員はX(旧ツイッター)に「バイデンが命令を下した」と書き込んだ。
またコリンズ氏は別の投稿でバイデン氏の動画と共に、「民主党は脅威を排除しようとしている」と主張した。
コリンズ氏はこう述べている。「21年1月の連邦議会襲撃などでトランプ氏が訴追される中、トランプ氏を倒すと発言したバイデン氏が訴追されないのはおかしい。司法はこの異常事態に気付くべきだ..」
連邦捜査局(FBI)は狙撃犯をペンシルベニア州出身のトーマス・マシュー・クルックス(Thomas Matthew Crooks、20歳)と特定した。ロイター通信によると、容疑者は共和党員であった。
シークレットサービスの狙撃手がその場でクルックス容疑者を射殺した。
テネシー州選出の上院議員は「バイデン氏がトランプ氏を打ち負かす、倒すと発言した数日後、事件が発生した」とSNSに書き込んだ。
別の州議会議員はバイデン氏が銃撃から1時間経っても声明を発表しなかったことを批判。「容認できない」と述べた。
バイデン氏は13日夜、週末を過ごしているデラウェア州の自宅から演説した。
バイデン氏は暗殺未遂を非難し、全国民にこのような「病的な」暴力を糾弾するよう呼びかけた。
バイデン氏はその後、ホワイトハウスに戻り、14日午後に再度声明を出した。14日夜には大統領執務室からの全国演説が予定されている。
連邦議会の共和党議員の一部はバイデン氏が銃撃を扇動したという主張に懸念を示している。マコネル(Mitch McConnell)上院院内総務は「当局が捜査を進めており、不確実な情報や憶測を発信すべきではない」と批判した。