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米ブラウン大学銃撃事件、容疑者特定か、MIT教授殺害との関連も

ブラウン大学では12月13日午後、キャンパス内の教室で銃撃があり、2人の学生が死亡、9人が負傷した。 銃撃犯は現場から逃走し、特定・逮捕には至っていない。
2025年12月15日/米ロードアイランド州プロビデンス、銃撃事件が発生したブラウン大学で証拠を探すFBI捜査官たち(AP通信)

ロードアイランド州のブラウン大学キャンパスで12月13日に発生した銃撃事件について、捜査当局がマサチューセッツ工科大学(MIT)の教授殺害事件との関連性を調査している。現地メディアが18日に報じた。

ABCニュースは関係筋の話しとして、「両事件は同一犯による犯行とみられ、その人物を特定しつつある」と報じた。

両事件は12月に相次いで発生した。ブラウン大学では12月13日午後、キャンパス内の教室で銃撃があり、2人の学生が死亡、9人が負傷した。 銃撃犯は現場から逃走し、特定・逮捕には至っていない。捜査当局は犯行直前・直後の周辺の映像を公開し、逃走経路などの解明を進めている。

一方、12月15日夜にはMITの男性教授(47歳)がマサチューセッツ州ブルックラインの自宅で銃撃、翌16日に病院で死亡した。 教授は核科学・工学分野の著名な研究者であり、同校プラズマ科学・融合センターの責任者を務めていた。

捜査関係者によると、これまでFBI(連邦捜査局)は両事件に明確な関連性はないとの見解を示していたものの、捜査員同士が情報を共有する中で両事件に共通する可能性が浮上し、現在は関連性の有無を慎重に調べているという。

その過程で捜査当局はブラウン大学事件の「容疑者とみられる人物」を特定し、逮捕状を取得したとみられるが、身元や身柄拘束の有無については公表されていない。

ブラウン大学側は事件後、学生や教職員に対するカウンセリング支援を実施するとともに、すべての授業と期末試験をキャンセルし、学内安全対策の強化を発表した。またプロビデンス市当局も地域住民に対して情報提供を求めるとともに、安全・安心の確保を図る姿勢を示している。

教授の死を受け、MITでも哀悼の意が広がっている。同校関係者は声明で「学生や同僚から深く尊敬され、研究への貢献は極めて大きい」と述べ、人間性や教育者としての功績を強調した。

現在、両事件の捜査は複数の州警察、連邦捜査当局が合同で行っており、動機解明や犯行の詳細な背景も含めて調査が続いている。捜査当局は一般市民からの情報提供を引き続き求めており、些細な情報でも捜査進展につながる可能性があるとしている。

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