◎この数日間、トランプ氏とその同盟者たちはハイチ移民がスプリングフィールドでペットを食べているという根拠のないシナリオを二転三転させ続けてきた。
米国のバイデン(Joe Biden)大統領は13日、オハイオ州スプリングフィールドのハイチ人移民がペットを誘拐して食べているという根拠のない噂が広まっていることに深刻な懸念を示した。
バイデン氏は10日の大統領選テレビ討論会でトランプ(Donald Trump)前大統領が「ハイチ移民はペットを食べる」と発言して以来、根も葉もない噂や主張が拡散していると非難。「そのような話は単に間違っている」「そのような話をする者に居場所はない 」と述べた。
この数日間、トランプ氏とその同盟者たちはハイチ移民がスプリングフィールドでペットを食べているという根拠のないシナリオを二転三転させ続けてきた。
ハイチ系米国人であるホワイトハウスのジャンピエール(Karine Jean-Pierre)報道官は13日の記者会見で、バイデン氏のメッセージを繰り返した。
「ハイチ人コミュニティがこのような危険と暴言に直面していることは非常に悲しく、懸念すべきことである。そして、我が国の政治的な言説において、このような暴言や中傷、憎悪に満ちた言葉は絶対に許されない...」
またジャンピエール氏は「ハイチ人を含む移民だけでなく、移民にルーツを持つ米国人やその他コミュニティも攻撃にさらされている」と強調した。
さらに、連邦政府は今春からスプリングフィールドの関係者と連絡を取り合っていたと明らかにした。
それによると、連邦政府はスプリングフィールドを含む全国の移民コミュニティにメンタルヘルス相談などの支援を提供してきたという。
多くの移民が生活しているスプリングフィールドでは12日朝、複数の爆破予告が報告され、警察が捜査している。警察が市庁舎などを捜索したものの、今のところ爆発物は見つかっていない。
市当局は「移民はペットを食べる」というトランプ氏の発言を強く否定。爆破予告との関連を調べるとしている。
トランプ氏は12日の共和党集会でこの事件に言及。「ハイチの移民は動物を誘拐している」と主張した。