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米サウスカロライナ州で麻しん流行、過去最多の集団感染

感染者の多くは18歳未満で、696人がこの年齢層となっている。27日時点で557人が検疫中、20人が隔離中。学校や地域社会での感染が拡大している。
2025年3月1日/米テキサス州、麻しんワクチン接種の様子(AP通信)

サウスカロライナ州で麻しん(はしか)が急拡大し、州保健当局によると、2025-26年の感染者数が789人に達し、過去30年で最大規模となっている。これは先週金曜日の報告以降に89件の新規感染が確認された結果であり、記録的なアウトブレイクとなっている。

感染者の多くは18歳未満で、696人がこの年齢層となっている。27日時点で557人が検疫中、20人が隔離中。学校や地域社会での感染が拡大している。保健当局は感染者の大多数が未接種であり、ワクチン接種率の低さがアウトブレイクを長引かせていると指摘している。

サウスカロライナ州保健局は感染拡大の中心地を州北西部の地区と特定、多くの学校で生徒が検疫対象となっている。最近では少なくとも3つの中等学校で感染者が確認され、さらに複数の高校で検疫者数が増加している。

このアウトブレイクは米国の他州の状況にも影響を与えており、同州から帰省や旅行などを通じて他州での感染例も報告されている。麻しんは非常に感染力が強いウイルス性疾患で、ワクチン未接種者が集団内での主要な感染源となっている。

2025年には米国全体で30年ぶりの感染増加が見られ、2000人を超える感染者が確認された。サウスカロライナ州のアウトブレイクはこの流れを受ける形で拡大し、国内の感染症対策に対して課題を突きつけている。保健当局は麻しんに対して2回のMMR(麻疹・おたふく風邪・風疹)ワクチン接種を強く推奨しているが、近年のワクチン接種率の低下が感染拡大の一因となっていると分析されている。

CDC(疾病対策センター)のデータによると、2026年に入ってから全米で416人の感染が確認され、うち大多数が19歳未満の若年層である。また、全体の2%程度が入院治療に至っている。CDCはワクチンの1回接種で約93%の予防効果、2回接種で約97%の予防効果があるとするが、接種率の低迷が感染拡大を助長しているとの見方を示している。

専門家は今回のアウトブレイクが収束するには、ワクチン接種率の大幅な改善と迅速な検疫対応が不可欠だと指摘している。特に集団免疫を維持するためには子どもや若年層を中心に高いワクチン接種率を確保する必要があると強調している。なお、一部ではワクチンに対する誤情報が流布しており、接種への抵抗が強まっている地域もあるという。

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