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米ミネソタ州「移民取り締まり」作戦終了、市民は警戒維持

この作戦は国土安全保障省(DHS)と移民税関捜査局(ICE)が主導し、数千人規模の捜査官を投入して実施された。
2026年2月3日/米ミネソタ州ミネアポリス、連邦捜査官により拘束された人物(AP通信)

ミネソタ州ミネアポリスとセントポール周辺で連邦政府が展開した大規模な移民取り締まり「メトロ・サージ作戦(Operation Metro Surge)」の終了が決まり、州内の市民や関係者から安堵の声が上がっている。ただし、地域への影響は根深く、今後も警戒を緩めないとの意見が強い。

この作戦は国土安全保障省(DHS)と移民税関捜査局(ICE)が主導し、数千人規模の捜査官を投入して実施された。政府は「過去最大の移民取締り」と位置付け、不法滞在者や犯罪歴のある移民の摘発を目的としていたが、現地では激しい反発と混乱を招いた。

ホワイトハウスの国境管理担当であるホーマン(Tom Homan)氏は12日の記者会見で作戦の終了を発表。地方自治体との協力体制が整ったとしてミネソタ州における作戦の段階的な終了を宣言し、今後数日で部隊を撤収させる計画を示した。しかし、完全な撤収時期や残留要因についての詳細は明らかにしていない。

地元住民の反応は複雑だ。作戦によって家族や友人が拘束されたり、地域社会に深刻な不安が広がったとの声が多い。ミネアポリス郊外で開かれた追悼集会では、取り締まり中に亡くなった市民2人を悼む声が上がり、ICE職員が現場にいる限り安心できないとの意見も聞かれた。

ミネソタ州のワルツ(Tim Walz)州知事はこの決定を受け、住民に対して「安堵はするものの警戒を続けるべきだ」と呼びかけた。ワルツ氏は作戦が地域経済とコミュニティに与えた影響を懸念し、被害を受けた中小企業支援のための救済策を提案している。

ワルツ氏は12日の記者会見で、連邦政府が引き続き地域に責任を持つべきだと強調した。

一方、作戦終了もICEの取り締まり活動が完全に終了するわけではなく、標的を絞った捜査は継続される見込みだ。ホーマン氏は「市民の安全を守る重要な任務は継続される」と述べ、全国規模での移民取り締まり方針についても変わらないとの姿勢を示した。

地域住民や支援団体は今回の終了を一歩前進としつつも、その影響が長期にわたって残るとの見方を示している。多くの住民が地域社会の信頼回復と、将来にわたる包括的な移民政策の見直しを求めており、ミネソタ州内では今後も移民と法執行のあり方が大きな議論となる見通しだ。

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