ベネズエラ大統領と麻薬カルテルのつながり示す証拠ない=メキシコ大統領

マドゥロ氏は第一次トランプ政権時の2020年、麻薬密売やテロリズムなどに関する共謀罪で、マンハッタン連邦裁判所において、複数の同盟者たちとともに起訴された。
2025年3月18日/メキシコ、首都メキシコシティ、シェインバウム大統領(AP通信)

メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は8日、同国の麻薬組織シナロア・カルテルとベネズエラのマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領との関連について何の調査も行っておらず、その関連を示す証拠も手元にないと表明した。

米国のボンディ(Pam Bondi)司法長官は前日、マドゥロ氏を「世界最大の麻薬密売人のひとり」と評し、シナロア・カルテルと共謀した合成麻薬フェンタニルを混ぜたコカインを米国に大量に流入させていると非難。同氏の逮捕に対する報奨金を5000万ドルに引き上げた。

シェインバウム氏は定例会見でこの共謀について質問を受け、「今回初めてベネズエラの大統領と麻薬組織がつながっているという話を聞いた」と答えた。

またシェインバウム氏は「メキシコ側で、その件に関する捜査は一切行われていない」と強調した。

ベネズエラ政府は7日、米国の発表を「馬鹿げている」と一蹴。「これまでに見た中で最もばかばかしい煙幕」と表現した。

マドゥロ氏は第一次トランプ政権時の2020年、麻薬密売やテロリズムなどに関する共謀罪で、マンハッタン連邦裁判所において、複数の同盟者たちとともに起訴された。

トランプ米政権は2月、メキシコに拠点を置くシナロア・カルテルなど、中南米の8つの麻薬カルテルを外国テロ組織に指定。今月初めにはシナロア・カルテルの一派であるロス・チャピトスも外国テロ組織に指定した。

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