◎米当局が昨年、南部テキサス州などで拘束した移民は250万人に達した。
2020年7月8日/米ワシントンD.C.ホワイトハウス、トランプ大統領(右)とメキシコのオブラドール大統領(Evan Vucci/AP通信)

メキシコのオブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は19日、返り咲きを目指すトランプ(Donald Trump)前米大統領を「友人」と呼び、メキシコ国境を閉鎖しないよう求める書簡を送ると明らかにした。

オブラドール氏は定例会見で、「トランプさん、移民が米国に麻薬を持ち込んでいると言わないでください。メキシコ国境に壁を建設しないでください」と呼びかけた。

またオブラドール氏はトランプ氏が公約のひとつに不法移民の強制送還やメキシコ国境の壁建設再開を含めているにもかかわらず、同氏を「知性を持った賢明な人物」と呼んだ。

2015年、当時のトランプ候補は「米国に不法入国する移民の多くが犯罪者、麻薬の売人、強姦魔である」と主張。メキシコ人は気分を害した。

そして2019年、大統領となったトランプ氏はメキシコ当局が移民を厳格に取り締まらない限り、「長い間 」国境を閉鎖すると警告。メキシコ人はショックを受けた。

オブラドール氏は当時、「両国の経済は絡み合っており、1ヶ月の閉鎖にも耐えられない」と述べていた。

オブラドール氏は記者団に対し、来週トランプ陣営に書簡を送り、「移民が米国に麻薬を運んでいないことを証明するつもりだ」と述べた。

またオブラドール氏は「国境を閉鎖しても何の解決にもならないし、そもそもそんなことはできない」と強調した。

米当局が昨年、南部テキサス州などで拘束した移民は250万人に達した。

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