米ニューヨーク市看護師スト終結、労組が労使契約案を承認
今回の契約合意により看護師の職場復帰が進み、通常の医療提供体制への回帰が期待される。
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米ニューヨーク市で1月12日から続いていた看護師の大規模ストライキが、組合員約4200人が労使合意契約案を承認したことで終結した。今回のストは41日間にわたり、市史上最大規模の看護師労働ストとなった。
ストに参加したのはニューヨーク州看護師協会(NYSNA)に所属する看護師約1万5000人で、多くは私立病院に勤務していた。その後、モンテフィオーレ病院やマウントサイナイ系列などの病院でも契約が成立し、早期に復帰する看護師が出たが、ニューヨーク・プリズビテリアン病院の看護師は最後までストを継続し、管理側との条件交渉を継続していた。
スト終結の契機となった契約案は、3年間にわたり給与を12%超引き上げる内容を含むもので、労働者側が求めていたスタッフ配置基準の強化や職場暴力からの保護の改善、人工知能(AI)導入に関する従業員保護策の新設などが盛り込まれた。労組側は約93%の賛成を得て契約を正式に承認し、看護師たちは順次職場に戻る見込みだ。
NYSNAの委員長は案の承認を受け「これは我々組合にとって誇るべき瞬間だ」と声明を出し、今回の勝利が地域社会や労働運動にとって重要な意味を持つと強調した。また、契約履行と雇用者への責任追及という新たな段階の闘いが始まるとの認識を示した。
病院側も契約承認を歓迎する声明を発表し、看護師の職場復帰を心待ちにしているとした上で、新契約が看護師への敬意を反映したものだと述べた。ニューヨーク州のホークル(Kathy Hochul)知事も、看護師は医療制度の基盤であり、患者ケアの継続が最優先であるとの立場から承認を評価した。
ストは私立病院での契約交渉を巡るもので、雇用主側は人手不足や経営上の制約を理由に要求が過大であると主張していた。一方、看護師側は過酷な労働環境や安全なケアを提供するための十分な人員確保が必要だと訴えていた。今回の合意には安全なスタッフ配置基準の明文化が盛り込まれ、看護師の主要な要求の一つが実現した形だ。
スト期間中、病院は代替スタッフの雇用や患者の移送などで対応し、医療サービスの維持に努めたが、一部では手続きの遅延や負担増が指摘されていた。今回の契約合意により看護師の職場復帰が進み、通常の医療提供体制への回帰が期待される。
今回のストは看護師らが自らの職場環境と患者ケアの質を改善するために組織的な行動を取ったことを示し、今後の医療労働環境のあり方にも影響を与える可能性があるとの見方も出ている。
