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米司法省、オマル下院議員に「酢」をかけた55歳男を起訴

事件は27日夜、ミネアポリス市内で開かれた集会でオマル氏が移民税関捜査局(ICE)の廃止や国土安全保障長官の辞任を求める演説を行っていた際に起きた。
2026年1月28日/米ミネソタ州ミネアポリス、民主党のイルハン・オマル下院議員(AP通信)

司法省は29日、ミネソタ州ミネアポリスで民主党のイルハン・オマル(Ilhan Omar)下院議員に「酢」をかけたとして、男を起訴したと発表した。起訴状によると、容疑者のアンソニー・ジェームズ・カジミエルチャク(Anthony James Kazmierczak、55歳)はオマル氏の公務を妨害した罪と連邦公務員への暴行、脅迫などの罪に問われている。

事件は27日夜、ミネアポリス市内で開かれた集会でオマル氏が移民税関捜査局(ICE)の廃止や国土安全保障長官の辞任を求める演説を行っていた際に起きた。容疑者は観衆の前列から壇上に走り寄り、注射器のような器具で茶色がかった液体をオマル氏に噴霧した。その直後、警備員が容疑者を取り押さえた。オマル氏は一時話を中断したものの、その後演説を続けた。液体が衣服や顔の一部に付着したが、治療を受ける必要はないとされる。

事件直後の現場では、強い酢のような臭いがしたとメディアが伝えた。現場で検査にあたった捜査官はその後、この液体をアップルサイダービネガーと水の混合物と判定した。報道によると、容疑者は取り調べに対し、「酢をかけた」と述べたという。

司法省は声明で、容疑者には前科があり、、インターネット上でトランプ(Donald Trump)大統領を支持する投稿をしていたと明らかにした。また、捜査官が聞き取りを行った人物は、数年前に容疑者がオマル氏について、「彼女を殺すべきだ」と発言していたという。

オマル氏は事件後、自身のSNSを通じて「私は大丈夫だ。こうした小さな挑発で仕事から逃げ出すつもりはない」と述べ、脅迫や暴力に屈しない姿勢を強調した。オマル氏は過去にも脅迫を受けており、特に民族的背景を理由にした批判や攻撃の対象になることが多かった。

一方、トランプ氏はこの事件に対して自身の見解を示し、オマル氏が事件を自作自演しているとの陰謀論めいた主張をSNSで展開した。オマル氏はこれを強く否定し、こうした偽情報が自身やコミュニティへの敵意を助長していると断じた。

容疑者は現在、ヘネピン郡拘置所から連邦保安官局の管理下に移され、初公判の日程はまだ決まっていない。連邦検察は引き続き捜査を進める方針を示している。

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