◎イリノイ州シカゴでは7月2日の午後6時から5日の午前6時までの間に83人が射殺された。
2021年7月4日/ワシントンD.C.ホワイトハウス、独立記念日の記念式典で演説するジョー・バイデン大統領(イブリン・ホックスタイン/ロイター通信)

米主要メディアによると、独立記念日を祝う7月2日~7月4日の週末に全国で発生した銃撃事件は400件を超え、少なくとも150人が銃による暴力で死亡したという。

銃暴力アーカイブがまとめた2日から4日のデータはまだ更新が終わっておらず、事件数と死亡者数はさらに増加する可能性が高い。

ニューヨーク州ではこの3日間で21件事件が発生し、26人が死亡した。アーカイブによると、昨年同時期の件数は25件、死亡者は30人だったという。

ニューヨーク市警は4日の声明で、「独立記念日に銃撃事件が12件発生し、13人が死亡した」と述べた。

CNNニュースによると、今年ニューヨークで発生した銃による暴力事件は昨年同時期から約40%増加したという。6月末時点での事件数は767件、885人が撃たれ、死亡した。

イリノイ州シカゴでは2日の午後6時から5日の午前6時までの間に83人が射殺された。この中には独立記念日の午後に死亡した5歳の少女と、5日未明に射殺された6歳の少女が含まれている。

シカゴ警察は声明で、「一晩のうちに警察官2人が銃撃戦で負傷し、数千人の群衆を解散させ、60人以上を逮捕した」と述べた。負傷した警察官2人の命に別状はないと伝えられている。

銃犯罪の急増を経験している他の都市とは異なり、シカゴの殺人率は2020年の同時期より2%低くなっている。ただし、死亡者数は14%増加した。

ジョージア州アトランタでは3日、プロゴルファーのジーン・シラー氏を含む3人がゴルフ場で何者かに射殺された。警察によると、シラー氏は頭に銃弾を受け、その場で死亡が確認されたという。警察は容疑者の行方を追っている。

バージニア州ノーフォークでは2日午後に子供4人が射殺され、複数人が負傷した。負傷者の中には危険な状態と報じられた6歳の少女が含まれている。この少女の容体はその後安定した。ノーフォーク警察は15歳の少年を逮捕したと発表した。

オハイオ州トレドのパーティーで発生した銃撃事件の死者は1人、11人が負傷した。トレド警察によると、死亡した17歳の少年はミシガン大学にヘリで搬送され治療を受けたが、力尽きたという。また、負傷した51歳と19歳の個人は重篤な状態と伝えられている。

オハイオ州シンシナティでは、4日遅くに公園で開催されたパーティー中に16歳と19歳の男性2人が射殺され、3人が負傷した。シンシナティ警察は5日、2人の男性が口論になり、銃撃戦に発展したと述べた。

南部テキサス州ダラスでは、4日に銃撃事件が2件発生し、合わせて5人が死亡した。

ジョー・バイデン大統領は銃関連の法律や規則の大幅な見直しを求めているが、共和党員と一部の民主党員はこれに強く反対している。

合衆国憲法修正第2条は「人民の武器を持つ権利」を記しており、これを見直すことは容易ではない。なお、連邦政府は銃購入者の犯罪歴調査を義務付けており、さらにフルオートマシンガンやサイレンサー付きの銃の所有を厳しく規制している。

2021年7月4日/ワシントンD.C.ホワイトハウス、独立記念日の記念式典、出席と握手するジョー・バイデン大統領(Getty Images/サラ・シルビガー/ブルームバーグ)
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