◎ファーウェイの元幹部である孟晩舟 氏は24日、米司法省との司法取引が合意に達したことを受け、カナダを去った。
9月24日、カナダのジャスティン・トルドー首相は、中国共産党に拘束されたカナダ人の起業家マイケル・スパバ氏と元外交官のマイケル・コブリグ氏が解放されたと発表した。
スパバ氏とコブリグ氏は、カナダの警察当局が中国の通信機器大手ファーウェイの孟晩舟 氏を逮捕した数日後にスパイ容疑で逮捕された。
ファーウェイの元幹部である孟晩舟 氏は24日、米司法省との司法取引が合意に達したことを受け、カナダを去った。司法取引により、ファーウェイに対する訴追は2022年後半まで延期されることになったが、取り下げられる可能性もある。
孟晩舟 氏の逮捕は米中貿易戦争の激化につながり、当時のドナルド・トランプ大統領は中国に対する関税とその他の貿易障壁を設定した。
トルドー首相は24日、「二人は信じられないほど困難な試練に直面した」と記者団に語った。「カナダと二人の家族は、二人の帰国を待ち望んでいました。二人は拘束後も強さ、忍耐力、そして優雅さを示し続けました...」
トルドー首相によると、二人は25日の早い時間にカナダに到着するという。二人にはカナダの駐中国大使ドミニク・バートン氏が同行している。
元外交官のコブリグ氏はベルギーのブリュッセルに本拠を置くNGOの国際危機グループで活動していた。スパバ氏は、北朝鮮との国際的なビジネスおよび文化的関係を促進する白頭文化交流の創設メンバーとして知られている。
二人は2018年12月にスパイ容疑で逮捕され、スパバ氏は今年8月に懲役11年の実刑判決を言い渡された。
カナダ政府と批評家たちは、中国は孟晩舟 氏の逮捕の報復として二人を逮捕したと非難したが、共産党はこの主張を却下している。
しかし、共産党は孟晩舟 氏の解放を受け、二人をあっさり釈放した。
孟晩舟 氏は24日、バンクーバーの裁判所前で記者団の取材に応じ、「私の人生はひっくり返された」と語った。
孟晩舟 氏は、経済制裁下のイランにファーウェイの製品を違法に輸出した疑いで2018年に逮捕された。
世界最大の通信機器メーカーであるファーウェイは、中国共産党のスパイ活動に協力している可能性があると指摘されている。
アメリカは2019年にファーウェイを輸出ブラックリストに追加し、市場から排除した。イギリス、日本、オーストラリア、スウェーデンはファーウェイ製品の排除に同意したが、フランスやインドを含む他の国々は完全な禁止を避ける措置を適用している。