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米連邦議会下院が予算案可決、政府閉鎖解除へ、ICE議論続く

国土安全保障省(DHS)に対しては、当面の資金を短期的に確保するため、2月13日までの延長措置を設け、これにより政府閉鎖は事実上解除される見込みだ。
2026年1月30日/米ワシントンDC連邦議会(AP通信)

連邦議会下院は3日、部分的な政府機関閉鎖を終わらせるための包括的な予算法案を賛成217ー反対214の僅差で可決した。この採決は先に上院が承認した内容を受けて行われたもので、トランプ(Donald Trump)大統領の署名を経て「一時的に」政府機能の停止状態を解除する見込みである。

今回可決された法案は総額約1.2兆ドル規模で、国防総省や教育省、財務省、労働省、国務省など主要な連邦機関について2026会計年度末までの資金を確保する内容を含む。また、国土安全保障省(DHS)に対しては、当面の資金を短期的に確保するため、2月13日までの延長措置を設け、これにより政府閉鎖は事実上解除される見込みだ。

下院での審議は混乱に陥り、共和党内でも造反が相次いだ。共和党議員21人が反対し、一方で民主党からも超党派で賛成票が出たが、最終的に必要票を確保して可決に至った。採決直前には複数の共和党員が投票を躊躇し、投票締め切りが45分以上延長される場面もあった。共和党のジョンソン(Mike Johnson)下院議長は議員団のわずかな造反しか許されない極めて厳しい状況で支持を取りまとめた。

今回の法案可決は1月31日から始まった部分的な政府閉鎖を終わらせる重要な一歩となる。閉鎖はDHSといくつかの連邦機関の予算が期限までに承認されなかったことが原因で発生し、連邦航空局(FAA)の職員が一時帰休するなど実務への影響も出ていた。

ただし、DHSの予算は2週間分のみであるため、同省の予算や関連する移民政策を巡る議論は今後も続く見込みである。民主党は移民税関捜査局(ICE)の改革要求を掲げ、捜査時のボディカメラ着用義務化や身元隠蔽禁止、裁判所令状の必要などの条件を主張している。これに対し共和党は一部の要求に慎重な姿勢を崩していない。交渉は限られた期間内に結論を出さなければならず、予断を許さない状況となっている。

法案は下院可決後、トランプ氏の署名を待つ段階である。トランプ氏は今回の予算を支持しており、署名後には政府の閉鎖状態が実務面で解除される見込みだ。これにより、閉鎖によって影響を受けた各機関やサービスの正常化が進むことが期待されている。

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