米国2026年1月雇用統計、就業者数13万人増加、市場予想上回る
労働省が2月11日に発表した1月の雇用統計によると、非農業部門の就業者数は前月比13万人増と、エコノミストの予想を大きく上回った。
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米国の労働市場は2026年1月に予想を大きく上回る雇用増加を示し、年初から力強いスタートを切った。労働省が2月11日に発表した1月の雇用統計によると、非農業部門の就業者数は前月比13万人増と、エコノミストの予想を大きく上回った。これは25年末の5万人増から大幅に改善した数字であり、2026年最初の雇用報告として市場予想を上回る結果となった。
同統計で示された失業率は4.3%で、25年12月の4.4%から0.1ポイント改善した。なお、失業率は歴史的に見ても低い水準にあり、労働市場が底堅さを保っていることを示している。
今回の雇用増加は、前年の労働市場全体の低迷と対照的である。統計局(BLS)は25年の総雇用増加数を大幅に下方修正し、年間で約18万人にとどまったと発表した。この数字は月平均約1万5000人の増加に相当し、前の推計を大きく下回るものとなった。25年の雇用増加は景気過熱期を除いて、パンデミック後では極めて弱いものとなった。
こうした背景には25年を通じた採用の鈍化があり、これに対応して連邦準備制度理事会(FRB)は利下げを3回実施し、景気刺激を試みた。しかし1月の統計発表時点でFRBは金利を現状で据え置く判断を継続しており、基準金利は3.50~3.75%の範囲に維持されている。
一方で、企業による人員削減の動きも見られる。大手企業ではコスト構造の改革や効率化の一環として人員カットが発表され、複数の企業が数千人規模のレイオフ計画を明らかにしている。これらは採用増加の裏で進む構造的な調整を反映していると分析される。
雇用統計の発表は1月初めに予定されていたが、部分的な政府機関閉鎖により2月中旬に遅延した。こうしたタイミングのズレも含め、労働市場データの解釈には注意が必要とされる。
市場では今回の強い雇用統計を受け、FRBの金利政策や今後の景気動向に注目が集まっている。雇用増加が持続可能かどうかが鍵となる一方で、労働市場が弱い基調から脱却しつつあるとの見方も浮上している。夏ごろまでに追加の利下げが実施されるか否かについては意見が分かれているが、今回の統計が当面の政策判断に影響を与える可能性は高い。
