クマに襲われ11人負傷、学校の課外授業中 カナダ西部
警察は現地時間午後1時46分頃、ベラクーラの遊歩道でクマによる襲撃があったとの通報を受けた。
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カナダ西部ブリティッシュコロンビア州郊外で子供を含む11人がクマに襲われ負傷した。地元当局が21日、明らかにした。
それによると、事件は同州ベラクーラで20日の午後1時40分頃に発生したという。
警察は現地時間午後1時46分頃、ベラクーラの遊歩道でクマによる襲撃があったとの通報を受けた。パトカーや救急車などが現場に急行した。
州保健当局によると、7人が現場で手当てを受け、うち4人が病院に搬送された。
王立カナダ騎馬警察(RCMP)は声明で、負傷者の中に3人の子供が含まれていると発表した。
被害者らは生徒と教師からなる学校グループの一員で、川沿いの遊歩道で休憩中に森林から現れたハイイログマ(ヒグマの一種/グリズリー)に襲われた。
報道によると、この学校は21日の休校を決めたという。
RCMPは声明の中で、「複数の教師が熊スプレーや爆竹を用いて何とかクマを追い払った」と説明した。
カナダでは広大な自然環境に人間の活動範囲が重なることで、クマとの遭遇や被害が毎年発生している。
主にヒグマとハイイログマが問題となり、とくにブリティッシュコロンビア州やアルバータ州では目撃件数が多い。
被害はキャンプ場や住宅地周辺でのゴミや食料への誘引が原因となることが多く、クマが人に慣れるほど攻撃のリスクが高まる。
自治体はベア・プルーフ容器の利用や、山岳地帯での行動指針の徹底を進めている。登山者や住民も熊鈴や熊スプレーを携行し、遭遇時には距離を保ち刺激しないことが重要だ。
近年は気候変動の影響で餌資源が不安定になり、クマが人間の生活圏に入りやすくなっているとの指摘もある。
こうした状況から、クマとの共存には個々の注意と地域全体の対策が不可欠となっている。
