▽国務省は緊急食料支援プログラムとイスラエルおよびエジプトへの軍事援助を例外として、全ての対外援助事業・資金を90日間凍結するよう命じている。
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トランプ米政権の対外援助凍結により、長年にわたり米国への合成オピオイドの流入を抑制するために取り組んできた「米国が資金提供するメキシコの反麻薬プログラム」が活動停止を余儀なくされた。
国務省は緊急食料支援プログラムとイスラエルおよびエジプトへの軍事援助を例外として、全ての対外援助事業・資金を90日間凍結するよう命じている。
これにより、国務省国際麻薬・法執行局(INL)のメキシコにおけるプログラムが資金凍結のため活動を停止した。
ロイター通信によると、このプログラムはフェンタニルのサプライチェーンの解体に重点を置いている。その活動には、フェンタニル生産施設を発見、破壊するためのメキシコ当局の訓練や、違法薬物の製造に必要な前駆体化学物質がメキシコに入るのを阻止することなどが含まれる。
フェンタニルは2ミリグラム服用しただけで死に至る可能性があり、その効果はモルヒネの100倍といわれている。
米国に流入するフェンタニルの99.99%がメキシコ産である。
メキシコの麻薬カルテルは中国やインドから合成オピオイドの前駆体化学物質を輸入。国内で加工し、米国などに密輸してきた。
INLは麻薬探知犬などをメキシコに寄贈。23年だけでもメキシコ当局が数百万錠のフェンタニルを押収するのに役立っている。
トランプ氏はフェンタニルを「滅ぼす」ために必要なあらゆる措置を講じると言明している。
過去10年間で45万人以上の米国人が合成オピオイドの過剰摂取で死亡し、数百万人が中毒になっている。
トランプ氏はメキシコとカナダの麻薬・移民流入対策に不満を示し、就任初日にメキシコ、カナダ、中国の全輸入品に関税を課すと表明した。