メキシコ麻薬組織幹部、起訴内容認め謝罪 米ニューヨーク地裁
有罪が確定した場合、終身刑に処される可能性がある。
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メキシコの麻薬組織シナロア・カルテルの共同創設者である「エル・マヨ」ことイスマエル・サンバダ(Ismael “El Mayo” Zambada、75歳)が25日、米ニューヨーク市の連邦裁判所で起訴内容を認め、謝罪した。
サンバダは昨年7月に逮捕。シナロア・カルテルの最高幹部である麻薬王エル・チャポことグスマン(Joaquin Guzman)受刑者と共に、数十年に渡って麻薬密売に関与したとして起訴された。
現地メディアによると、サンバダはニューヨーク市ブルックリンの連邦裁判所で数十年にわたり、殺人命令を下し、数百万キログラムのコカインを密輸した罪を認め、謝罪したという。
有罪が確定した場合、終身刑に処される可能性がある。
サンバダは以前、容疑を否認していた。
米司法省は今月、ザンバダともう1人の幹部ラファエル・カロ・キンテロ(Rafael Caro Quintero)に対し、死刑を求刑しない方針を表明した。
グスマンは25年間にわたり米国にコカインや他の麻薬を大量に密輸したとして、終身刑に服している。
ザンバダは24年7月、グスマンの息子であるホアキン・グスマン・ロペス(Joaquin Guzman Lopez)と共に、ニューメキシコ州の飛行場に到着した後、逮捕された。
ザンバダの弁護士はグスマン・ロペスがザンバダを誘拐したと主張しているが、グスマン家の弁護士はこれを否定している。
ザンバダは自身の指導下でシナロア・カルテルが150万キログラムを超えるコカインを密輸し、年間数億ドルの利益を上げたと言及した。
またザンバダはシナロア・カルテルがメキシコの政治家や警察を賄賂で買収し薬物を守ったと述べ、自身の指揮下にある武装兵たちにライバルを殺害するよう命じたことも明かした。
さらに、「多くの無実の人々も命を落とした。私の行動により苦痛を被ったか影響を受けたすべての人々に謝罪する」と述べた。
判決は来年1月に言い渡される予定だ。
シナロア・カルテルはメキシコのシナロア州に拠点を置く世界最大の麻薬組織。1980年代に設立され、コカイン、ヘロイン、メタンフェタミン、マリファナなどを製造・密輸している。