米ダラス国際空港でシステム障害、数百便欠航・遅延
ダラス・フォートワース国際空港(DFW)はテキサス州北部のダラスとフォートワースの両都市の間に位置する巨大空港で、米国内でも有数の国際ハブとして機能している。
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米テキサス州ダラスのダラス・フォートワース国際空港(DFW)で通信機器の問題により、数百便が欠航または遅延している。連邦航空局(FAA)が19日、明らかにした。
FAAは声明で、「同空港内の通信設備で問題が報告されたため、遅延や欠航が発生している」と説明。ダラス・ラブフィールド空港にも影響が出ているという。
FAAの設備に異常はないとのこと。
FAAは声明の中で、「このシステム障害による影響は19日の夜遅くまで続くと予想している」と述べた。
現地メディアによると、19日の午後7時時点で、DFWの発着便約700便が遅延、約200便が欠航した。
ラブフィールド発着便では約160便が遅延、1便が欠航した。
ラブフィールド空港の広報担当者はAP通信の取材に対し、「FAAを含む関係機関と絶えず連絡を取り合いながら状況管理と混乱の最小化に努めている」と語った。
DFWもX(旧ツイッター)に声明を投稿。利用者に対し、ホームページなどで最新の運航状況をチェックするよう促した。
ダラス・フォートワース国際空港(DFW)はテキサス州北部のダラスとフォートワースの両都市の間に位置する巨大空港で、米国内でも有数の国際ハブとして機能している。1974年に開港したこの空港は、ダラス・ラブフィールド空港に代わる国際拠点として建設され、当時から将来の拡張を見越して広大な敷地を確保した。その面積はおよそ70平方キロメートルに及び、敷地規模では世界最大級を誇る。
DFWはアメリカン航空の本拠地であり、同社の最大ハブ空港として機能しているため、国内外への接続性が極めて高い。特に米国内の大都市との直行便はもちろん、中南米への航路でも重要な中継地となっており、ラテンアメリカ市場へのアクセスを支える戦略的拠点となっている。また、アジアや欧州からの直行便も数多く運航され、国際的な利用客数も安定して増加している。
空港施設は5つのターミナルで構成されており、環状道路によって相互に結ばれている。この設計により、旅客はスカイリンクと呼ばれる高速トラムを利用してターミナル間を短時間で移動できる。加えて、空港周辺にはホテルや物流施設が集積しており、地域経済への貢献度も大きい。さらに、空港はダラス・フォートワース都市圏の成長に直結しており、国際ビジネスや観光の拡大に欠かせないインフラとして機能している。
利用客数は年間7000万人を超える規模に達し、世界でも有数の混雑空港に数えられる。特に新型コロナウイルス感染拡大の時期には一時的な旅客減少があったものの、米国内需要の回復とアメリカン航空の拡大戦略により迅速に復調した。近年では環境対策やデジタル化の推進にも力を入れており、持続可能な空港運営を目指している。
DFWはその規模、戦略的位置、航空会社の拠点性から、米国の航空ネットワークの中核をなす存在であり、今後も国際的な航空輸送において重要な役割を果たし続けると見られている。